みなさんこんにちは、受験ドクターの桑田陽一です。
9月の講師ブログをお届けします。
今日は9月6日。9/6という表記を眺めていたら、上下を逆さにしてもやはり9/6と読めることに気がつきました。
それにちなんで、今回は場合の数の問題を。
5年生以上ならば、充分考えることができます。意欲がある4年生もぜひ!
0~9の10種類の数字について考えます。
上下を逆さまにしたとき、0→0、1→1、6→9、8→8、9→6と読むことができ、他の数字については、上下を逆さまにすると読むことができないものとします。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)2桁の整数のうち、上下を逆さまにしても、もとの整数と同じ整数として読めるものは何個ありますか。例えば、「19」を上下逆さまにすると「61」と読めると考えるものとします。
(2)3桁の整数のうち、上下を逆さまにしても、もとの整数と同じ整数として読めるものは何個ありますか。
(3)5桁の整数のうち、上下を逆さまにしても、もとの整数と同じ整数として読めるものは何個ありますか。
解けそうな気がする人は、ぜひここでいったん読むのを止めて、自分で考えてみてくださいね。
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では、解答です!
(1)
使える数字は0、1、6、8、9の5種類のみですが、十の位に0を使うことはできません。
一の位の数字も、逆さまにしたときには十の位になるので、やはり0は使えませんね。
結局、(1)では1、6、8、9の4種類の数字のみが使えるということになります。
では、小さい順に書き出してみましょう。
逆さにしたときに、きちんと同じ整数になるように注意して…。
11、69、88、96の4個です。
(2)
こちらも、小さい順に書き出しながら規則を探ってみましょう。
まず百の位が1のとき。
1□■という数を上下逆さにしたとき、再び百の位が1になるのですから、■=1でなければなりません。
つまり、1□1という形の3桁の数で、十の位の□に入れられる数字を考えれば良いことになります。
□は逆さまにしても十の位にあるので、逆さまにしてもそのまま読める数字、つまり0、1、8のどれかです。
よって、百の位が1であるのは、101、111、181の3個です。
次に百の位が6のとき。
同じように考えれば、一の位は9でなければなりません。
6□9の□に入れる数字を考えて、609、619、689の3個です。
百の位が8のとき、9のときも同じように考えると、808、818、888、906、916、986と、それぞれ3個ずつあることが分かります。
以上より、答えは3×4=12個です。
(3)
5桁の整数をまともに書き出すのは、ちょっと大変そう。
ここまで考えたことを参考に、計算で求めたいところですね。
5桁の整数を、いったんABCDEと表すことにします。
一万の位のAを決めると、逆さまにしたときにAと対応する一の位の数字Eも1つに決まります。
Aが1ならEも1、Aが6ならEは9、Aが8ならEも8、Aが9ならEは6という具合ですね。
AとEの組は4通りありますね。
千の位であるBと十の位であるDの関係も同じですが、BとDには0も使えることに注意が必要です。
BとDの組は、(0、0)も加えて5通りです。
最後に百の位のCは、逆さまにしたときに同じ数字として読めるもの。0、1、8の3つです。
よって、逆さまにしても同じように読める5桁の整数は、4×5×3=60個です。
いかがでしたか。
場合の数では、ただやみくもに書き出すのではなく、「規則性を探ろうとしながら書き出す」という姿勢が重要です。
夏期講習明け、後期の学習の参考にして下さいね。
今回はここまで。