10年前のある日、突発的に花粉症になりました。
それまでは「大変だなぁ、つらそうだなぁ」と慈悲の眼差しを向けていたのに
まさか、自分がその眼差しを向けられる側になろうとは。
鼻よりも目が・・・ 痒くて痒くて痒くて痒くて痒くて痒くて、もう、エンドレス。
目専用のシャワーとかあれば、どんなにラクか。
同じく花粉症に悩まされているS先生がポツリと
「“日本からのスギ撲滅”という公約を掲げる政党があれば、絶対に投票する」
ホント、切実です。
授業にボックスティッシュを持参し
製紙業界の売上に貢献する勢いで鼻をかみ続けています。
生徒さんも集中を持続するのが難しいでしょうが、みんなよく頑張っていますね。
春のあいだの辛抱です。お互いに。
さて、本題に移りましょう。
今回は「塾の授業で習ってきたはずの算数。でも、家で問題演習をやらせると解けない。」
というお悩みに対し、即効性のある解決方法をお伝えします。
< まずは簡易診断 >
今日、お通いの塾で算数の授業を受けてきたお子さん。
帰宅時刻は21時前後でしょうか。
6年生ともなると、22時頃に帰宅するお子さんが多いことでしょう。
ここで質問です。
今日受けてきた授業内容の復習、いつ行いますか?
該当する□に✔を入れてください。
□ 土日のまとまった時間がとれるときにじっくり行う
□ 次の授業の前日に、あわてて宿題とともに行う
□ テストが近くなったら一気にまとめて行う
□ 気が向いたら行う
□ 授業の復習なんてしない♪
どれに✔がつきましたか?
実は、どれもダメなんです。
「しない♪」という選択肢は論外として、あとはどれも復習のタイミングを逸しています。
< 授業の復習はいつやる? >
かの有名な「エビングハウスの忘却曲線」によれば
人間は覚えたことを
20分後には42%忘れ
1時間後には56%忘れ
1日後には74%忘れ・・・
何もせずに1日たつと26%しか覚えていないわけです。
ヒトの頭脳って、複雑で高機能だと思っていましたが。
もうちょっと頑張ってくれよ~って感じですね。
こんな風に順調に忘れてしまう♥ 困った頭脳のために
“授業の復習”はいつやるかというと
今日受けてきた授業内容の復習は、今日中に終わらせる。
もっと言えば、塾に残ってその場で、もしくは帰宅後すぐに、
もしくは帰宅の道すがら終わらせる。
これが鉄則です。
え、帰宅の道すがらなんて、できっこないでしょ。
そう思われた方は、おそらく
“算数の授業の復習” = “問題を解いて答えを求める(問題演習)”
という図式を思い描いているはず。
その図式はポイッと捨てちゃってください。
< 授業の復習はどうやる? >
では、正しい“算数の授業の復習”って、どんなやり方なんでしょう。
算数という科目の特質上、計算して答えを求めるという過程を避けて通ることはできません。
ただし、“授業の復習”では、その計算して答えを求めるという過程は必要ないんです。
頭の中での反芻(はんすう)
これで十分です。
授業で取り扱った問題すべてについて
(1)どのように解くか ~ 根本原理・解答方針
(2)どのような順番で式をたてるか ~ 解き方の手順・立式
(3)覚えるべき知識や公式があるか ~ 知識・公式の暗記
この3つを頭の中で確認してください。
もちろん、授業用ノートや授業中の書き込みは一切見ずに、ですよ。
そして、頭の中で確認した内容が正しいかどうか、
授業用ノートに書かれた内容とのすり合わせを行ってください。
これが正しい“授業の復習”のやり方です。
< まとめ >
今日、お通いの塾では算数の授業。
塾に残って、もしくは帰宅後すぐに、もしくは帰宅の道すがら、授業内容を頭の中で反芻。
時間にして20分程度の“授業の復習”。
これを行うだけで、翌日の定着度はまったく違います。
翌日は時間をとって、実際に手を動かして問題を解ききる練習を行います。
授業 ⇒ “授業の復習” ⇒ 問題演習
お通いの塾での授業とご家庭での問題演習の間にはさむ“授業の復習”を正しく行うこと。
これが算数における定着率アップの秘訣です。
ぜひ取り組んでみてください。