みなさん、こんにちは。 海田真凜です。
しばらく続いていたお題も今回で一区切りします。
「ちょっとした計算の工夫⑤」
繰り返しますが、ここでの“計算の工夫”とは
いわゆる純粋な計算問題で行う“計算の工夫”ではなく
算数の問題を解く過程で登場する、ちょっとした計算の工夫のこと。
では5回目、いきましょう。
< つい求めてしまう水量ですが・・・ >
まずは次の問題を解いてみましょう。
内のりがたて55cm,横84cm,高さ60cmの水そうがあります。
この水そうに毎分3Lの割合で水を入れました。
水そうがいっぱいになるのは水を入れ始めてから何分後ですか。
【ふつうの計算方法】
水そうの容積は 55×84×60=277200㎤
よって 277200÷3000=92.4分後
【ちょっとした工夫】
この問題で求める必要があるのは水を入れるのにかかる時間です。
そこで、容積や水量を求めずに、一発で時間を求めましょう。
ここで「分数式」の出番です。
水そうの容積を毎分3L=3000㎤ でわればよいので
(55×84×60)/3000=92.4分後
かけ算をする前に約分できるので
数値が小さくなり、計算しやすくなります。
< 「0」の羅列を美しいと思うか、見苦しいと思うか >
「分数式」のありがたみがわかるのが、縮尺の問題。
拡大・縮小に加えて単位換算も行う必要があり
気がつけば「0」だらけの計算と格闘していた・・・なんてこと、ありませんか?
不要な「0」は一気に消し去りたいですね。
縮尺1/25000の地図上で36㎠の土地の実際の面積は何haですか。
【ふつうの計算方法】
36×25000×25000=22500000000㎠
22500000000㎠÷10000000000=2.25ha
【ちょっとした工夫】
縮尺計算と単位換算を別々に行うと
どうしても「0」の羅列から逃れることができません。
そこで、分数式。
縮尺計算と単位換算を同時に行うことで
「0」だらけの計算を回避しましょう。
(36×25000×25000)/10000000000= 21/4 ha
これで「0」を書く回数を減らすことができます。
無駄な計算は極力省く。
その意識をぜひ持ち続けてください。
おしまい。
それでは、また~