今回のお話は、志望校選びについて。
早々と志望校が確定している5年生もいれば、まだはっきりと決まっていない6年生もいることでしょう。今後6年間(ないし10年間)通う学校を、生徒が自分で決めるのは難しい作業です。
そこで、志望校がまだ決まっていない5年生・6年生の皆さんに伝えたいこと。
もし、自分なりの絶対に譲れない基準があるのなら、きちんと親に伝えるべきです。そして、じっくり話し合って下さい。
もし、基準がなく、自分でもどうすべきか迷っているのであれば、親がすすめる学校を志望校にしても良いのでは。
我が子の将来を真剣に考えてくれるのは親ですし、どんな状況でも最後まで味方になってくれるのは親ですから。
あ、もちろん、私もずっと味方です。
自分が受験生だったときを思い返してみると・・・
5年生の秋に自ら中学受験を希望し、塾通いをスタート。
そんな私が掲げた志望校選びの基準は「プールなし」というものでした。
なぜ「プールなし」かというと、私は指導可能教科をたずねられたら、迷わず「算数と体育」と答えるくらいスポーツ好きですが( ん、そうは見えないって? 人は見かけによらないものです )、唯一苦手なのが水泳。
泳げと言われればいくらでも泳ぎますけど、どうやら水嫌いみたいです。
小学校でプールの授業がある日は、前日の夜からそれはそれは真剣に雨乞いをしていました。その当時、雨乞いに関する本を買った記憶が。雨なら体育館で大好きなバスケですし。
「プールなし」の学校の中から、両親の教育方針と合致した附属校を第一志望校とし、決まってからはひたすら走り続けたように思います。塾の在籍クラスで私以外全員が御三家受験組(おまけに全員合格)でも、流されることなく、気持ちに変化はありませんでした。
絶対に譲れない基準があれば、それを目指して突っ走ることができるのです。
そんなわけで、中等部時代はプールの授業がなく、この世のパラダイス。
志望校選びの基準に間違いはなかったと、心底思ったのでした。
「プールなし」と同様に「制服がカワイイ」「グラウンドが広い」「ラグビー部がある」等々、大人からすると浅はかに思える基準であっても、目標が定まらない生徒が頑張り始めるきっかけになるのであれば、それで良し。
目標に向かって走り出せば、日々の学習の中で、問題が解けることの楽しさや学ぶことの楽しさに気づく瞬間がきっと訪れますから。