こんにちは、Mです。
いよいよ季節は梅雨から真夏へ。
外にはなるべく出たくない日々が続きます。
そのぶん家での勉強がはかどりますよね。
さぁ、いつもは「テストにどのように取り組むか?」ということをテーマにしてきましたが、今日は視点を変えて 「どのようにしてテストが作られているのか?」 についてお話ししていきます。 作問者の意図が分かれば、テストの対策も、より具体的に立てられるようになりますね。
さて、まずは「復習テストは生徒の理解と努力量とを図るために実施される」
ということを確認しておきましょう。
直近の学習内容が反映されていない出題や、
難易度が極端な出題では成績の分布が偏ってしまい、
コース分けの基準としては不適切なものになってしまいます。
ただ、どこの塾のテストでも、複数人で試験内容をチェックすることで、バランスの良い出題を心がけているとのこと。
努力が得点に反映されるならば、頑張り甲斐がありますね。
今度は科目ごとに見ていきましょう。
国語は夏川先生に話を伺いました。
夏川先生によると、生徒の学力を以下の表のように3つに分けて、
それぞれの到達レベルを想定して作問をしているそうです。
たしかに生徒の普段の学習状況が復習テストの得点に反映されそうですね。
さて一方の算数です。
自身の経験も踏まえ、亀井先生や浅池先生に話を伺ったことを総合すると、
平均点が60%くらいになるようにテストを作成するには
8割の生徒が分かる、テキスト掲載通りの基本問題が配点の60%
5割の生徒が分かる、テキスト内容の視点を変えた標準問題が配点の30%
1割の生徒しかわからない、学習内容をベースにした発展問題が配点の10%
この時点で想定される平均点の期待値は64%
ここから1割ミスをするとして、58.5%
なお、この時期はまだ生徒のミスが多く、想定の平均点より実際の平均点が低くなるケースも多いため、
やや難度を抑えめに設定することで60%の平均点になるよう調整することが多いとのことでした。
…要するに
「基本から標準レベル問題が出題の9割を占め、そのうちの8割を得点出来ただけで得点は72%、平均点は確実に上回る」
と言うことが出来るんです。
結局これは、試験の質の問題なんでしょう。
皆さんが最終的に勝負する入試問題は
「学校が求める生徒像に合致するか」を問う内容なので、
出題分野が偏っても、
平均点が高くなっても、あるいは低くなっても問題がないわけです。
一方、多くの生徒が受験する塾の復習テストは、
生徒の理解や努力量を正確に測るため、
6割前後の平均点を頂点としたバランスの良い分布になることが求められます。
なお、今回のテーマでは夏川先生、亀井先生、浅池先生に色々な話を聞かせていただきました。
色んな塾のトップ講師の話を聞かせてもらうことは、ホント勉強になります。
講師によってはもちろん、塾によっても異なる試験の作り方や試験に対する考え方の違いは、実施の指導にも還元していきます。
ありがとうございました!