こんにちは、Mです。
夏期講習日程もほぼ終了し、いよいよ本格的な過去問演習に入ろうという生徒も多いことでしょう。
と言うわけで今日は過去問における得点に関して話していきますね。
早速ですが、こちらをご覧ください。
いびつな曲線ですね。
ただ決してふざけているわけではないんですよ。
こちらに目盛りを付けたしてみると、こんなグラフになるんです。
このグラフを「過去問演習の成長曲線」と呼ぶことにしますね。
なお今回は担当することの多い麻布受験生を例に話していきます。
もちろん他の学校を志望する受験生も同じような経過をたどることが多いので、参考になる部分も多いかと思います。
まずは麻布の算数の概要を簡単に。
・合格ラインは40/60
・全問記述式
・誘導に乗ることができるかが鍵
こちらを踏まえてグラフを読み解いていきます。
ポイントとなるのは①~④の時期です。
①過去問演習スタート 第1次成長期
はじめは普段のテストとの形式の違いに戸惑って、合格点からかけ離れた点数を取ってしまう受験生も多いものです。
ただ2~3回分の演習を通して出題形式に慣れるだけで、点数はすぐに上がります。
とは言え、この時点ではまだまだ合格点には届かないので全く安心は出来ません。
②過去問演習に慣れてきた 落とし穴期
慣れるだけでは得点が伸びなくなってきます。
また受験生によっては、一時的に得点が下がってしまうケースも少なくありません。
原因は
(1) 「慣れてきたことで逆に判断力が低下する」
(2) 「特定の苦手分野が明らかになる」
ことが多いようです。
(1)は、「前半が難しい」「誘導に乗ったら解ける」などの傾向を「常に成立する」と思い込んでしまい、取るべき問題を的確に取れなくなってしまうケースです。
「イレギュラーもあるぞ」と、余裕をもって構え、一つ一つの問題の難度を見極められれば克服できます。
(2)に気づくことができれば、それは大きなチャンスですね。
学校によって、受験生に対して求める力の測り方には特徴があります。
特定の分野や形式が苦手だと判明したら、この時期から内容を絞った学習を進められます。
③地道な努力を重ねる 我慢期
②での落とし穴を超えてからは、ゆるやかな成長曲線を描くようになります。
ただ、この時期に苦手分野を克服したり、より柔軟なテスト戦略を確立したり、取りこぼしを減らすための答案作成力を養成したりすることで、直前期の伸びにつながります。
我慢しましょう!
④受験直前 第2次成長期
1月校の試験も始まる受験直前期は、緊張感を持った演習の機会が今まで以上に増え、集中力も増す受験生が大半です。
心身ともに充実し、③の時期に練習してきた内容が得点につながりだしたり、ミスが減ってきたりして、ようやく合格ラインを安定して超えられる受験生が増えてきます。
あとは当日に向けてコンディションを整えていくだけという段階です。
このように過去問演習での得点の伸びは全く一定ではなく、また時期によって特徴があるものです。
受験生の皆さんは実際の試験日にピークを持っていけるよう、常に自分の位置を把握して、適切な対策を取っていきましょうね。
我々も全力でサポートしていきますよ。