みなさん、こんにちは。
算数・理科講師のM.Sです。
本日は、わり算と数直線についてお話します。
数の性質の問題の中にしばしば数直線をイメージすると、わかりやすくなる問題があります。
小学校の3年生でわり算を勉強しますが、
はじめは、文章題を実際にやってみたり、絵にしてみたりしたのではないですか。
そして、次の数直線に見立てた線分図を使いませんでしたか?
この問題を式と線分図に表すと次のようになりますね。
(式) 14個÷4個=3人分 あまり 2個
(線分図)
この線分図を用いると、数の性質の問題が考えやすくなる問題があります。
ある整数で105をわっても、141をわっても、195をわってもあまりが同じ数になります。ある整数として考えられるものをすべて求めなさい。
これを式で表すと、
105÷□=〇...△ 141÷□=☆...△ 195÷□=◎...△ となり,
線分図で表すと、
となります。そして、差に注目すると、
差の 141-105=36 195-141=54 を □ で割ると割り切れることがわかります。
よって、
□は、36と54の公約数となります。
36と54の公約数は,1,2,3,6,9,18です。
ですが、これが答えではありません。あまりが同じなので、この公約数の中からあまり同じになるのは、
2と6と9と18となります。
AをBで割ったときのあまりがCであることを(A,B)=Cと表すことにします。例えば、63を28で割ると7あまるから、(63,28)=7と表せます。
いま、(A,B)=Cにおいて、Aを624から、Bを1からそれぞれ1ずつ増やしていくことを考えます。下の表はそのときのA,B,Cの値の一部をまとめたものです。
(2) (A,B)=0となるような2けたの整数Bを求めなさい。
(駒場東邦中 一部)
表から、常にA-B=623に気づくと、問題を次のように線分図で表せます。
上の線分図から、
623 ÷ B = 割り切れる ことになり、
Bは623の約数となります。
よって、
623の約数、1,7,89,623のうち、2けたの89が答えとなります。
平成元年は西暦1989年である。平成元年から平成31年までの間には、西暦の年数が平成の年数で割り切れる年は全部で□回あるでしょう。□にあてはまる数を答えなさい。
西暦を○年、平成を△年とすると、
〇 ÷ △ =割り切れる となります。
線分図で表すと、
となり、
1988 ÷ △ も割り切れることがわかります。
これから、
△は,1988の約数であることがわかります。
よって、
1988=2×2×7×71
1988の約数は、1,2,4,7,14,28,71,142,284,497,994,1988 の12個
平成は31年までですから、
1,2,4,7,14,28の6回となります。
ちなみに平成元年(昭和64年)は西暦1989年なので、昭和の場合も考えてみてください。
答えは7回です。