メニュー

投稿日:2012年08月02日

テーマ: 算数 / 自由が丘校

御三家選抜 「桜蔭必勝コース」の問題

7/22(日)に自由が丘校にて

「御三家選抜プライベートレッスン(少人数授業+過去問添削)」

を開催させて頂きました。
開成・桜蔭必勝コースには非常にレベルの高い生徒様が参加してくださり、
有意義な時間をすごせたと思っております。
今回は「桜蔭必勝コース」で扱った問題を取り上げます。

【問  題】
下の図は、ABを直径とする半径3cmの円です。
図の・はすべて15°です。

(1)アとイの斜線の部分の面積の和を求めなさい。
(2)イの斜線の部分の面積を求めなさい。

[桜陰]

 

【解答・解説】

面積や角度の問題でよく使われるのが、下図の「正三角形と辺の比」です。

解法のポイントは

  ①「正三角形と辺の比」
  ②円の図形問題は、中心と円周上の点を結ぶ補助線を引く

です。

 

    ~★ (1)の解き方 「円の問題の補助線の引き方」

右図の白い部分を”ウ”とすると

  アの面積=ウの面積

ですから、アとイの面積の合計はウとイの面積の合計に
なります。

上の図のように、円の中心を点O、円周上の点をCとします。

補助線の引き方のポイント

  ②円の図形問題は、中心と円周上の点を結ぶ補助線を引く

にしたがって補助線OCを引きます。OCもOBも円の半径
ですから

  OC=OB → 三角形OBCは二等辺三角形

  角OBC=15°×3=45°
  角OBC=角OCB=45°  → 角BOC=90°

つまり、もとめる面積は

   中心角90°のおうぎ形+直角二等辺三角形

です。

   3×3×3.14÷4+3×3÷2=11.565

                                答 11.565c㎡

 

   ~★ (2)の解き方 「円の問題の補助線の引き方」

イの面積を出す問題ですが、直接イの面積を出すのはむずかしいので、
(1)でもとめた面積からアの面積を引くことを考えます。

アの角度は15°です。15°が出てきたら、解法のポイント

   ①「正三角形と辺の比」

が使えるのでは? と頭において問題を考えます。勿論、

   ②円の図形問題は、中心と円周上の点を結ぶ補助線を引く

も使います。

下の図のように

  OB=OD → 三角形OBDは二等辺三角形
  角OBD=角ODB=15° → 角OAD=30°

30°が出てきました。

ここで下の図のように、

正三角形の半分ができるように補助線(緑色)を引く

すると

  OD=DE×2=3cm → DE=1.5cm

  アの面積=中心角30°のおうぎ形OAD+三角形OBD

  =3×3×3.14÷12+3×1.5÷2

  =4.605

  イの面積=11.565-4.605=6.96

                                       答 6.96c㎡

 

桜蔭の問題は、みなさんが思っているほど難しい問題は出ません。

しかも年々、難易度は低くなっています。
いかに得点するか、よりも、いかにミスしないか、がポイントで
実際にも80点~100点の間に生徒さんが詰まっている状況です。

基本を身につけ、それを使いこなせれば、解けない問題ではけしてないのです。
入試問題において、基本がどのように活用できるか、それを学習する取り組み方が
桜蔭合格への学力をあげる秘訣です。

是非このような学習姿勢で合格を勝ち取ってください。