今週の「基本を考えよう」は、先週に引き続き、「分数」の2回目です。
今回は分数の計算を取り上げます。
★分数の計算、きちんと理解してますか?
2 1 ______
■問題1 ―― + ―― = |______|
5 3
2×3 1×5 6 5 11
解法 ―― + ―― = ―― + ―― = ――
5×3 3×5 15 16 15
11
答 ――
15
です。例によって簡単ですね(笑)。
★分数の足し算を考えて見ましょう
分数の足し算、引き算は”通分”を行って計算します。では、何故、
”通分”を行わないといけないのでしょうか。
2 1
では、 ――、 ――を線分で表してみます。
5 3
前回、書いたように、
2 1
―― は①を5等分したうちの2個分、―― は①を3等分したうちの1個分
5 3
ですから、下図のようになります。
分数は”①を○等分したうちの△個分”といえないと、一つの分数として この線分をただ足しただけでは、分数として表すことができないわけです。 つまり、①を5と3の最小公倍数である15で等分して、下図のように表します。
表すことができません。
①を5等分した長さと、3等分した長さが違うので、これを同じ長さを1つの
「単位」として各々を表すことを考えます。
2 1 足したり引いたりすることができます。 この2つを足すと、①を15等分したうちの11個分、
― は ①を15等分したうちの6個分、― は①を15等分したうちの5個分
5 3
1
です。これが通分です。これで各々、―を「単位」として表すことができたので
15
11
つまり ―― になります。
15
★分数の掛け算を考えて見ましょう
今度は掛け算を考えて見ましょう。
3 2 ______
■問題2 ―― × ―― = |______|
5 3
3×2 6
解法 ―― = ―
5×3 15
6
答 ―
15
では、何故、分母、分子同士をかけると答が出るのでしょう。
掛け算は長方形の面積におきかえることができます。
面積 = 縦 × 横
です。分数の掛け算も同じです。面積図を書くと、
こんな感じになります。この図は、下図のように書き直すことができます。
つまり、分母を掛け合わせると言うことは、 面積1×1=1 を5×3=15等分 することです。 分子を掛け合わせることは、 面積1を15等分した面積が、3×2=6個分 あることです。 ですから分数の掛け算は分母と分子を掛け合わせると答が出るのです。 帯分数も同じです。面積図で表して、どのような計算になるか挑戦して 中学受験ドクター 講師 七地
みてください。