★1 ~ 100 の和
今でしたら、誰でも知ってる公式があります。
(最初の数+最後の数) × 数の個数 ÷ 2
つまり
(1 + 100) × 100 ÷ 2 = 5050
です。
★どうして、この公式?
では、どうして、この公式で求められるのでしょう。1~100の足し算を
もう一つ、大きい数から並べてみます。
1 +2+3+4+・・・・・・+97+98+99+100
100+99+98+97+・・・・・・+4+3+2+ 1
です。上下を足すと、
101+101+101+101+・・・・+101+101+101+101
この答は 101 が 100個ありますから 101×100 で出てきます。
さらに、1~100の和の2倍になっていますから、1~100の和は
101 × 100 ÷ 2 = 5050
で求められるわけです。
「1~100」は差が”1”の等差数列でもありますので、この公式は等差数
列全般に使うことが出来ます。
生徒さんに聞きますと、皆さんよく理解していらっしゃるようで、きちんと
説明できるお子さんが多いです。
ちなみに、かの有名なドイツの数学者、ガウスさんは、小学校1年生の時に
この問題を先生から出され、瞬時にこの解法で答えた、と言われています。
さすが、天才です。
★互いに素の数の和
もう少し問題を発展させて、”互いに素の数の和” を考えてみます。
■問題 210と互いに素で、210より小さい自然数は全部で
56個あります。これらをすべて加えた数を求めな
さい。
”互いに素”という関係は聞きなれない言葉ですが、入試ではたまに出題
されますからよく覚えておいてください。
2つの数が ”互いに素” とは ”1”以外に公約数を
持たないこと
です。
もうひとつ覚えておいてほしいのは
自然数”○” と ”○”より小さい数”△” が互いに
素の場合、 ”○-△” も互いに素の数になる
ということです。
なぜかというと
自然数”○” と ”○”より小さい数”△” が1以外の
公約数を持つ場合、 ”○-△” も公約数をもつ
からです。
ですから、210 と互いに素の数を、小さい順に並べてゆくと
1、11、13、17、・・・・・・
です。一方、210との差も互いに素ですから、210-1、210-11も
互いに素になります。順番に並べてみると
209、199、197、193・・・・・
となります。
★逆にして足す!
ここで上記の「1~100の和」の解法が役に立ってきます。210と互い
に素の自然数は56個あると問題には出ていますから、順番を逆にして
足すと、210 が 56個 あり、これは求めるの和の2倍です。
つまり、
210 × 56 ÷ 2 = 5880
と求めるわけです。
★和を求められているときは、この方法を!
問題で、”数字の列の和”を求められてるときは、この方法を思い出
して当てはめてみましょう。
きっといい結果が生まれるはずです!
中学受験ドクター 講師 七地