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投稿日:2011年05月27日

テーマ: 算数

「円の面積」

「基本を考えよう」の今回は「円の面積」です。


 円周の長さはなぜ 半径×2×円周率?

円周は何故、 「半径 × 2 × 円周率」 なんでしょう?
こんな疑問を持ったことはありませんか?

ないでしょう(笑)。円周とはそういうものなのだ、と無意識に
思っていませんか?

下の図を見て下さい。
 

20110527-0.JPG


 
このように円に内接する正六角形を考えます。

直線AB と 弧AB はほぼ同じ長さと考えます。角AOBは60°、
三角形OABは正三角形ですから、

   直線AB=半径=弧AB

になります。
弧ACは弧ABの2倍ですから

   弧AC=半径×2

です。さらに、円周は 弧AC の3倍ですから、

   円周=半径×2×3

になります。この”3”が円周率です。角AOBをどんどん小さく
してゆけば、この”3”は”3.14”に近くなります。

よって、

   円周=半径×2×円周率

になるわけです。


円の面積はなぜ 半径×半径×円周率?
 

では、円の面積はどうでしょう?
面積と言うのは基本的に

   面積=底辺×高さ

です。三角形は”÷2”が加わりますが、基本的には同じです。
では、なぜ円の面積は ”底辺×高さ”ではないのでしょうか?

いえいえ、実は円の面積も、”底辺×高さ” なのです。

下図を見て下さい。円がバームクーヘンやトイレットペーパーの
ように層になってると考えます。

 

20110527-1.JPG


 
これを黒い縦の実線のところで、切って左右に広げます。

 

20110527-2.jpg


 
そうすると円は、円周を底辺、半径を高さ、とする三角形になり
ます。

面積は

    面積=円周×半径÷2

円周を 半径×2×円周率 とすると

    面積=半径×2×円周率×半径÷2

      =半径×半径×円周率

になります。

扇形も同じです。
 

20110527-3.JPG

 

上図のように扇形も三角形に変形し、

    面積=弧×半径÷2

で求められます。弧は半径×2×円周率×中心角/360°です
から

    面積=半径×2×円周率×中心角/360°×半径÷2

      =半径×半径×円周率×中心角/360°

になります。

この考え方で下記の問題が解けます。


 
図1、図2の面積を求めなさい

 

20110527-4 .jpg


 
 ■図1の面積

これは上記で見たとおり、

    扇形の面積=弧×半径÷2

ですから

    11×10÷2=55  答 55cm2


 ■図2の面積

これも同じように変形して考えます。

 

20110527-5.JPG


 
上図のように変形すると、台形になります。
つまり、

    (6+12)×5÷2=45 答 45cm2


になります。

「基本を考えよう」今回は「円の面積」でした。