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投稿日:2016年05月04日

テーマ: 国語

音読するなら「模範解答」でしょ

みなさん、こんにちは。受験ドクターのNです。

今回は、「国語力を高める効果的な音読法」をお教えします。

 

<音読って、めんどくさい…>

「音読は大切だ」って、よく言われますよね。

これに疑いをもたれることはあまりないでしょう。

いちおう納得はするんです。

ところが、実際は、めんどくさくてなかなかやらない…。

そんなお子さんがたいへん多いのではないでしょうか。

でも、それは無理もないことのような気がするのです。

「文章を音読するといっても、かなりの量で、時間がかかる…」

「そもそも、どんな効果があるのかよくわからない…」

労力がかかって、しかも、何のためにやるのか分からないことを、

ただやれと言われても……まあ、やらないですよね。

 

<音読は何のために?>

ならば、音読の効果を明らかにしてしまいましょう。

私は、「音読」には主に次の3つの学習効果があると思っています。

 

①黙読のときに、「音読する感覚」をもてるようになる

これはどういうことかというと、

「活字をただ目で追うような読み方」をしなくなる、ということなのです。

文章内容を頭の中でしっかりと正確に意識しながら読むためには、

黙って読んでいても「頭の中で声を出すように」読む。

これが、とてもとても大切なことなのです。

精読の必須条件と言ってもよいでしょう。

そして、この「音読感覚」を養うのは、実際の「音読」なんですね。

 

②言葉のアウトプットの力がつく

記述の答えをつくるときに、

「んー…、これ、どんな言葉に言いかえればいいのかなぁ…」

というぐあいに、適切な言葉が浮かばずに悩んでしまう。

多くのお子さんが経験するもどかしさでしょう。

ふつうに知っているカンタンな言葉が、頭からタイムリーに出てこない。

ふだんよく見聞きしている、よく口にしている言葉なら、すぐに出ます。

「うれしい」、「かなしい」……こういう言葉は反射的にアウトプットされます。

一方、日常生活で見聞きしない、口にもしない言葉だと、どうでしょうか?

「うしろめたい」、「せつない」、「いじらしい」……

言葉を知ってはいても、このような言葉はなかなか頭から出てこない。

ふだん使っていないから、頭の中に埋もれてしまうのでしょうね。

それならば、いろいろな言葉を実際にしゃべればよい!

といっても、ただやみくもにおしゃべりしても意味はありません。

そこで求められるのが、「書き言葉」の「音読」なのです。

 

③正しく整った文が作れるようになる

さて、言葉がうまくアウトプットされたとしましょう。

記述の答えを作るための「適切な言い換え」ができたとしましょう。

では、それでよい答えが自動的に作れるでしょうか?

そんなことはないですよね。

ひとつひとつの言葉を「日本語として正しく」構成しなければなりません。

たとえば、いわゆる“てにをは”がおかしくなってしまうと、

減点、場合によっては意味が大きくズレてしまって×、なんてことに…。

では、正しく整った日本語表記の力は、どのように伸ばせるのか?

ズバリ、「マネする」ことです。正しく整った日本語をマネするのです。

もっとも効果的な方法は「音読」。

正しく整った日本語を「耳」で体得することです。

 

<何をどのように音読する?>

さあ、これだけのメリットがはっきりしました! あとは実行あるのみ。

でも、時間がかかる作業だと、やっぱりめんどくさい…。

そこで、私がオススメするのが「記述問題の模範解答」なのです。

理由は以下の2点。

①演習済みの教材を捨ててなければ、「材料はたくさんある」はず。

②模範解答であれば、少々長いものでも「1分以内で読める」。

どうでしょう、このお手軽感!

模範解答のチョイスはランダムでかまいません。なんでもいいのです。

そして、「ただ読むだけ」でよいのです。ただし、できれば「毎日」。

いちどに2~3個の音読でよいでしょう。つまり「3分以内」の作業です。

これで、さきほど説明した3つの学習効果が期待できるのです。

 

いかがでしょうか。今日からさっそく「模範解答の音読」。「毎日3分」。

ぜひ、お子さんにうながしてみてください。

国語ドクター