さて、私自身がサピックスで十年以上教えてきたこともあり、個別指導でもサピックス生を担当する子が多いのですが、サピックス生が一番悩むのが、長文記述です。
特に5年生ぐらいまでは、この長文記述を扱うBテキストと呼ばれるテキストが、そのままテスト範囲になることも多いため、サピックス生にとって避けて通れない教材なのです。
だいたい、文章のポイント説明→音読→テキスト問題や講師のオリジナル問題を解く。→添削→解説という流れが一般的です。宿題は、αレベルだと授業問題の間違い直し+テキスト問題(すべて記述+設問数10問以上)になります。
従って、私の授業は、このテキストフォローが5年生までは授業の半分を占めることになるわけです。
でも、実はこのテキストフォローは私にとっては簡単な仕事です。
なにせ、自分も長年Bテキストでαコースを中心に授業をやっていたのですから、だいたいテキストのポイントは覚えています。
あとここだけの話ですが、テスト作成もしていたので、マンスリーに狙われそうなテキストやポイントもなんとなくわかるのです。
現に、今回も予想したテキストの中から出題されましたし、何回も予想を的中させています。(笑)
教え子の一人は、私が事前にサピックスの元同僚から教えてもらっているのではないかと本気で思っていたぐらいです。(笑)
まあ、とにかく長年の経験をいかし、Bテキストのフォローをしていくわけですが、ただその中であまりにも授業のポイントと実際に解かしている問題のかい離がひどかったり、テキスト問題で素直にやればいいものを、わざわざオリジナル問題と称してやらせ、無駄に演習量を増やしたりする先生がαコースでも多いので、驚いてしまいます。
生徒の前で、講師批判はなるべくしないようにしていますが、首をかしげたくなるような指導が最近多いので、困ってしまいます。
でも、こちらとしては、そのBテキストフォローばかりしていられません。
あくまでも読解力+記述力を養い、入試問題に対応できる力を養わなくてはいけませんので、サピックス生に足らない部分を補う授業をしていかなくてはならないからです。
その積み重ねが、結果的に組分けテストのような実力テストでもいい成績がとれるようになっていくわけですから。
5年生から指導していて現在6年生の2名の生徒は、この間のサピックスオープンで偏差値65をBタイプでとりましたが、これもテキストフォローだけでは出せない数字です。
そのほかのテキストをうまく活用しながら、その生徒の弱点を補うことが一番重要なのです。
このような中で蓄積した指導方法や国語の入試問題を解くために必要なことなどを実例を挙げながら、セミナーでお話しさせていただきますので、よろしくお願いします。