「学校で学んだことを一切忘れてしまった時になお残っているもの、それこそ教育だ。」
これはアインシュタインの言葉ですが、国語の授業も似たようなことが言えます。
国語の授業の場合は、扱った題材が入試に出題される可能性はほとんどありません。他の科目はそんなことはありませんよね。
では、なぜ国語の授業が必要なのか。
それは、「題材は出題されないかもしれないけど、題材で学んだことは入試に通用する。」からです。
裏を返せば、授業で題材の内容を理解できたとしても、あまり意味がないということです。
大切なのは、その題材で何を学んだかです。
文章の読み取りかた、設問文のとらえ方、設問→解答への論理的な手順、心理パターン、文章の背景にある思想や価値観などをしっかり学べれば、その国語の授業は価値があったといえるのでしょう。
なぜなら、それらは入試に大いに役立つからです。
それを踏まえての指導ならば、教材は何でもいいと思います。
ただし、教材選びは慎重にする必要があります。ある教育書によると、教材選びが授業の成功の80%を占めるということらしいです。
私も、市販のテキストを多く活用していますが、もちろん自分でしっかりそのテキストの特徴を研究したうえでのことです。
私はよく本屋に行きますが、多くは教材探しです。だいたい3時間くらい、参考書や問題集売り場の前でいろいろ物色しています。(毎回ではないですが)
目新しいのがないと、高校受験や大学受験用の参考書や問題集を物色します。(笑)
まあ、これはサピックス時代から続いている一種の職業病です。(笑)
でも、どんなに授業計画をしっかりたてても、生徒本人が学んでくれないと意味がないです。
だから、時には厳しい指導もします。あくまで、自分で考えさせます。煮詰まったら、ヒントを与え、また考えさせる。
バツが多かった場合は、解き直しをその場でさせたり、一緒に考えていきます。
あくまでも、生徒が考える授業を目指していきます。そのために、発問もたくさんしますし、時には意地の悪い質問もします。
発問は思考力アップには欠かせないスキルなのです。
しかし、この「発問」。じつは、漫才の突っ込みに似ています。生徒がボケ役で、私がつっこみ役。(笑)
この夏期講習はさらに漢字テストも実施し、語彙力アップも目指ています。ノートもフル活用。メモや書き込みもさせます。
しっかり勉強させます。しかし、それにしても腹が立つのが、安易な方法で国語を教えている講師が多いこと。
選択肢を消去法でいきなり解かせたり、文法を一文の構成や主語、述語、修飾語の関係、自立語、付属語、文節の構成などをしっかり教えず、適当に教え、あとはテクニックでごまかすなど、ちゃんと国語を教えていない講師が多いこと、多いこと。
漢字問題も、範囲があるテストばかりやっていると、実は力がつかない。ちなみに、ドクターのみの生徒も漢字学習をさせますが、範囲を決めてテストはしません。
その代わり、繰り返しを意識して学習しています。例えば、一回やったテキストをひとまわりしたら、もう一回繰り返す。
結果、範囲がない漢字テストでも100点満点中、平均60~80はとれるようになります。
このようにさまざな工夫をすることが国語の力を育成することにつながります。
これからも、精進して自分自身、レベルアップしていきたいと思います。