6年生はまず、過去問の扱いの有無を決める必要があるでしょう。
私の場合は、生徒の志望校のレベル(題材、設問の難易度、記述の割合)と現状の生徒の学力レベルの差+今までの学習カリキュラムの消化具合で時期を決めます。
いくら過去問が大切だとはいえ、個々の学力が過去問に対応できる力(ここでいう、対応できる力とは必ずしも高得点を取れる力という意味ではありません。過去問を解けるようになったレベルという意味です。)がなければ、×だらけで訳が分からなかったという状態になり、やった意味がないばかりか、自信喪失につながりかねないからです。
もちろん、これを逆に利用して塾の成績がいいからと油断している生徒にはっぱをかける意味でやらせるという方法もありますが、やりすぎるとふてくされてしまい、逆効果です。
まあ、そうはいってもタイムリミットがあるので遅くても11月ぐらいまでには取り組まないといけないと思います。
あと、国語で注意しなければいけないのは模試の成績=志望校の過去問の得点力ではないということです。あくまでも模試は塾が作成するもので、その多くは塾の教え方が反映されたものになります。例えば、私の教え子でも統一模試と合不合(予備)のテストを受けさせても、統一模試で偏差30台なのに、予備で50近くとっている生徒もいます。
学校別テストであっても万能ではありません。
やはり、過去問はその学校の威信をかけて作成?するものですから、偏差値だけでなめてかかると痛い目にあいます。(笑)
実際に、四谷のテストで点が取れない生徒が過去問で点数が取れたり、その逆ももちろんあります。だから、過去問を解くことは大切なのですね。
では、5年生はどうでしょうか。
5年生はとかく塾のカリキュラムに追われ、文章内容や解答を理解するだけの学習になりがちです。それでは国語の学習をしているとは言い難いので、知識事項はともかく、文章の読みとり方、題材からわかる社会通念、大人の価値観、そして設問を解く際の論理的パターンや心理パターンをしっかり学ぶような復習スタイルを確立しましょう。
具体的には、
○月○日(火) ジャンル・・論説文 文章のポイント・・ 科学技術の発達と自然破壊という対比関係を押さえる。 設問・・(ここから自分の解答を書く。) 問一 ア
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設問で聞いていること・・傍線部の意味 手掛かり・・「技術」という言葉 考え方・・傍線部の前後から「それ」の指す内容を明らかにする。 ↓ 傍線部の意味を具体化。 「 」という意味だとわかる。 ↓ 手掛かりである「技術」という 言葉をヒントに解答を考える ↓ 解答の根拠は○行目の~ ↓ 「書きぬきの場合」は探し方を書く。 「選択肢」はほかの選択肢が違う理由を書く。「記述」は、読み取れる要素とまとめ方を書く。
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こんな感じで復習するといいでしょう。
ドクターのみの生徒は、生徒の学力に合わせてカリキュラムを作成し、テキストも厳選してあるので、そのテキストでさまざまなことを学びながら、復習をしっかり行い、文章のパターン化や論理的思考力の定着を図っていきましょう。