日能研は、ご存じの通り、本科教室、栄冠への道の二冊のテキストを活用し、本科教室は授業用、栄冠への道は宿題用になっています。
この二冊のテキストは、単元ごとに連動している形になっていて、「栄冠への道」は本科教室の類題演習という位置づけになっています。
さて、日能研生に多い悩みは、ずばり復習が多くて回らない、カリテ対策に追われて、センター模試では点数が思うように点が取れないなど、とにかく学習量の多さが悩みです。
では、どうすればよいか。
まず、カリテ対策をやめることです。
カリテは、あくまでも単元の理解度を図るものであり、対策を講じるものではありません。
次に、本科教室の復習に専念し、「栄冠への道」は問題研究のみにします。
つまり、授業の復習にしっかり時間をかけるのです。そもそも授業内容の理解を定着させないで、類題を解いても意味がないでしょう。
ではなぜ、「問題研究」は解かせるのかというと、センター模試対策です。
センター模試は、当然、カリテより難しい文章題が出題されます。それに対応できるようにするためには、問題研究レベルの文章に慣れておく必要があるのです。ただし、解説がないので、自力で解けるレベルでなければ、文章を読んでおくだけでも良いでしょう。
しかし、それだけでは不十分です。
センター模試対策としてさらに、少しだけ有効な解き方を教えると・・・・
設問を解くときに、「傍線部の前後の文は注意する!」です。
記述問題でさえ、これで対応できます。試しに模範解答を読んで、本文のどこに書いてあるかを見つけてみてください。面白い法則が見つかります。
(実は、日能研のテキストも似た傾向がありますので試してみてください。)
次にテキストの構成についてですが、目次だけ見ると、文章構成や設問のタイプごとに単元が構成されているのがわかります。もちろんジャンル別ですが、それにしても四谷大塚やサピックスは基本的にテーマはあるものの、文章ジャンルごとに構成されていますから、その点だけ言えば、日能研のテキストのほうが、より系統的であるといえるでしょう。
しかし、肝心の内容はあまり他塾と変わらず、文章の総合問題、つまり単元を意識した問題構成になっていません。単元を意識した問題は、本科テキストで最後の一問ぐらいです。
栄冠への道も内容は同じです。だから、「栄冠への道」は実質、類題ではありません。
つまり、日能研生は1週間で宿題で本科の復習+国語の問題2~3題という分量をこなしていると同じになるのです。だから「パンク」するのです。この分量は、四谷大塚やサピックス生より多いかもしれません。
日能研生は、このことをしっかり意識し、教材の取捨選択をして、センターに照準を合わせた国語の学習を行ったほうが効率的です。
私も昨年、マスターコース(桜蔭合格)やそれ以外のコースの日能研生を受け持ちましたが、このやり方で、受け持ちの日能研生はすべて、志望校に合格していきました。
私個人としては、みくに出版の「受験全開」や「長文読解教室」、「完成語句文法」、日能研ブックスのウイングステップシリーズ、ベストチェックなどで、サピ時代に国語の勉強をしてきたし、ドクター生の指導にも取り入れているくらいですから、好きな塾の一つなのですが・・・・・。
やはり、教材という道具の特徴を熟知し、それを効果的に使うための技術を持った指導者がいて初めて、学習効果が生まれるんですね。単純に、それを使って指導した経験が長いだけでは意味がないのです。
経験をどう指導に生かしてきたかが、講師の力量を決めていくのです。
(今回は、少し偉そうに書きました。(笑))
さて、これで大手塾のテキストの特徴の解説は終了です。
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(一応、これでも自由が丘校舎長・・・威厳はないけど・・・・・笑)