算数・理科担当の大木快です。
今年の夏至は、
6月21日13時24分でした(細かい!)。
この日の北緯35度における太陽の南中高度は
90 ー 35 + 23.4 =78.4度
となります。
これはどのくらい「真上」かというと…真上の90度から約12度下がったところ。12度も下がると、結構低い?!
時計算を習ったみなさんは、時計の文字盤の1分の角度を覚えているでしょうか。6度でしたね。
だから、12度の大きさは時計の文字盤でいうと2分。
天頂から2分下のところ、すなわち58分の位置から光が差してくるわけです。これは、文句なしに(?)真上ですね!
さて今回のお話は、この時期から割合の学習が始まる小5の皆さんだけでなく、割合が苦手な小6の皆さんにもヒントになるかもしれません。
小5の皆さんは、いよいよ算数の最大の山場である割合に突入します。
有名な「割合の3用法」は
・もとにする量 = くらべる量 ÷ 割合
・くらべる量 = もとにする量 × 割合
というものでした。言葉が難しい?
そうですね。わざと難しくしているのかな、とすら思います。恐ろしいことに、しょっぱなから差がつきはじめます。意味を考えるのがしんどくなると、こうなります。
3公式のマル覚え
思考が緩やかに停止します。答えは出せるけど少しひねられると…
対応できなくなります。
ここは踏ん張りどころ!!
受験ドクターの「イメージde暗記 根本原理ポイント160」から、割合のところの説明を抜粋します。
割合とは、ある量の何倍かを表す数のこと。
もとにする量 × 割合 = くらべる量
というかけ算の式を作る
大変シンプルで、マル覚えする必要がありませんね。
そうなんです、このかけ算のイメージこそ、割合の本質なんです。
今回は、割合=かけ算のイメージを、次の例題で活用してみます。
こんな線分図が出来上がりました。等しい部分を考えながら、300円の部分を用いてC、B、Aの順に求めていくと、
こんな風に答えが出ました。
さて、
と表すことができます(下の図のアの部分)。
あれ?ここまで来たらただの計算問題になっていませんか??
順に逆算して、
で終了。ゲーム機の値段が分かれば、あとは問題文に書かれた順にA、B、Cの払った金額が簡単に出せます。もしかしたら、線分図はいらないんじゃ…
いりません!
(*)の式の威力が、伝わったでしょうか。
今回のまとめ
「倍率で考える」
原理はこれだけ。1/3を失うという「引き算」を巧妙に「かけ算」に言い換えていることに気が付いたでしょうか。
倍率ドン!で大きさが変化する、このかけ算のイメージで、皆さんも割合を楽しく攻略していきましょう。