算数・理科担当の大木快です。
テストでミスが多い、というお悩み、多いですね。原因は人それぞれですが、計算ミスに関していうと、ミスしやすい場所は…
分数。
どんなに苦手なお子様でも、小6になって分数ができない、ということはまずありません。(怪しいな、ということはありますが)
でも、初めて習う時の大変さといいますか、産みの苦しみといいますか…楽な道のりではなかったはず。たとえば
分数÷分数
の意味が正しくイメージできるかというと、大人でも難しい。面倒くさいので、結果だけ覚えてしまった方が楽だったりしませんでしたか。
イメージ不十分で詰め込むと、どっちがどっちだったかあやふやになるということが起こります。繰り返して上手になっていくものではありますが、やはり楽しくイメージしたいもの。
そこで、今回は一風変わった、効果的なイメージを紹介します。
真分数・仮分数・帯分数の基本イメージ
変形の余地がないので、真分数という言葉はあまり意識することがありません。忘れても大丈夫。
あたまでっかちなイメージ。
サイフ理論登場
さてさて、ここで、サイフをイメージしてください。
1を「お札」
お札が1枚と、小銭が7枚入っているサイフ
ということになります。
例題
基本のやり方はこうです。瞬時にできるとは思いますが、あえてスロー解説すると、
こんな感じでしょうか。ここで、サイフ理論登場!えっ、サイフ理論とは何ですかって?
「人間は、小銭よりお札が好き」
小銭ジャラジャラのサイフ
なんですよ。
お店のレジを思い浮かべてください。前の人の商品が総て読み取られ、レジに540円と表示されます。そのお客は1000円札を出し、店員さんが「1000円お預かりします」と言ったその瞬間、
「40円あります!!」
この光景、だれしも一度は経験されているはず。果たして、そのお客さんはサイフの中をジャラジャラあさり、5秒、10秒… このわずかな時間の長いこと。
人間って、そんなに小銭が嫌いなの??
嫌いなんでしょうね。だって、もしここで40円を出さなければ、
460円もの小銭が返ってくる
→サイフの中はさらにジャラジャラになってしまう!じゃないですか。
人のことばかり言ってますが、自分も同じことをやりますよ。ただし、
先に40円を出してから、1000円札を出すようにしています。「同じだろ」って言われてしまいそうですが。
まとめ!サイフ理論
すなわち17枚の小銭のうち10枚は1枚のお札に両替できるので、
お札にして、札入れの部分に収納する
ということなのです。サイフがすっきりして満足できました。
ちょっと待てよ。
小銭だろうと、お札だろうと、
金額が同じなら、お金の本質って同じじゃない?
と思った方、鋭いです。
金額が同じなら、本質的に等しいことに気づいてしまったら、最早お札に両替することは意味を成しません。
そうです。小学校を卒業すると、帯分数表示は消えてしまうのでした。中学生になると、途端に仮分数表示に統一されてしまいますね。
こうして、物事の本質に気づくという事が、大人になるということであると、分数を通じて再認識することができました。
ジャラジャラを嫌って、小銭を目の敵にした私。でもそれは、お金を目の敵にしていたことになるのですね。反省します。
いかがでしたか。
こういうどうでもよさそうなことを考えることで、少しでもイメージが豊かになることを願っています。
続きはまたいつか。またお会いしましょう。