皆様こんにちは。大木快です。
速さで必ず習う項目に
平均の速さ
を求める問題があります。平均の速さの授業で、良夫君はちゃんと平均を求めたのに×にされたみたいです。どうしてでしょうか。
良夫:今日は平均の速さを習ってきたよ。
父:どんな内容?
良夫:こんな問題。
ある道のりを、行きは6㎞/時で、帰りは4㎞/時で往復したときの
平均の速さは( )㎞/時です。
最初、
(6+4)÷2=5 ㎞/時
って答えたんだ。
父:そしたら?
良夫:×になっちゃった。往復の平均の速さは、
往復の距離を往復にかかった時間で割って求めるんだってさ。
父:そうか。この問題は距離も時間も不明だぞ…いったいどうするんだ。
良夫:それはね、片道の距離を4と6の最小公倍数に設定するんだよ。
父:12㎞か。
良夫:そう。
12÷6=2時間
12÷4=3時間だから、
往復24㎞の道のりを5時間で割って、
24÷5=4.8㎞/時。これで答えがでたよ。
父:すごい、よくマスターしたな。ところで、
往復の平均の速さは、往復の距離を往復にかかった時間で割って求める
ってところ、理解できたか。
良夫:ぼくも最初、足して2で割ればいいんじゃないかと思ったんだ。
だって…
平均じゃん。
父:確かにそうだ。
平均は合計を個数で割って出すんだからな。
…そうだ、良夫。
「平均」を訓読みしてごらん。
良夫:平らに…
父:平らに + 均(なら)す
と読むことができる。
良夫:ふうん。
平らに、均す、ね…
そうか、平らに均すってことは、
ずっと同じ速さで進んだらどうなるか
を考えればいいってことなのか!
んで、その一定の速さを出すには
往復の距離÷往復にかかった時間
をすればいいと。
父:だんだん理解が深くなっていく…
良夫:意味が分かれば簡単じゃん!
それを何で「平均」って言うわけ?最初から均一な速さとか言ってくれればよかったのに。
父:世の中そういうもんだ。なるほど、均一とか一定の方がしっくりくる。
良夫: 今まで平均そのものの理解が浅かったことわかったよ。平均って言われたら合計÷個数をやりさえすればそれでいいと思っていたからね。だけど、割り算で全部を等しい大きさにそろえる、っていうイメージを持つだけで、平均の速さの意味がわかった気がする。
父:何で今になって意味が分かったのかな。
良夫:だって、今まで答さえ出ればそれでいいやと思ってたから。
父:そりゃそうだ。人間、答えさえ出れば、余計なことは考えたくないものだ。
親子の言うように余計なことは考えずに答えの出し方を覚えれば、とりあえず問題は解けるようになるでしょうね。
冒頭の問題でもし、
(6+4)÷2=5 ㎞/時
という間違いをしてくれたら、そんな時こそいろんなことを学ぶチャンス!!
だと思います。
それではまた。