いよいよ2023年がやってきます。
年号の数字をテーマにした問題が、毎年多くの学校で出題されます。
2023年はどうなるでしょうか?
今回は
1基本知識
2基本問題
3応用問題
を良夫君に考えてもらいます。
1.基本知識
父:来年は2023年だ。2023年にちなんだ問題を考えてみよう。
まずはここから。
(1)2023を素因数分解せよ
良夫:素因数分解か。2でも3でも5でも割れないな…。7で割ると、
2023=7×289
これでどう?
父:289って素数かな?
良夫:そりゃ素数でしょ。いったい何で割り切れるというの?
…あれっ、これってもしかして平方数?
父:よく覚えていたな。
良夫:17の平方数だ!遠い昔、平方数を覚えさせられた記憶がある。
2023=7×17×17
だね。
父:あんまり活躍することはなかった平方数だったが…
良夫:2023年は大活躍だね。
父:じゃあこんな問題はどうだろう。
2.基本問題
(2)底面が正方形で、各辺の長さ(㎝)が整数であるような、体積が2023㎤の四角柱を考えます。
この四角柱の表面積として考えられる値をすべて求めなさい。
良夫:2023=7×17×17
が俺を呼んでるぜ、的な設定じゃないか!
底面が2枚で17✕17✕2=578
側面が4枚で7✕17✕4=476
合わせて1054。
父:もう一度問題を見てみよう。考えられる値を…
良夫:すべて求めろって?まだあるの?
底面は正方形なんだから、面積は平方数しかないはず。
いや、ちょっと待てよ。
…平方数?
父:平方数。
良夫:やられたあ。あれがあったわ。
父:あれがあった。
良夫:1✕1も平方数だ。
表面積は底面が1✕1✕2と、側面が2023✕1✕4で、合計8094。
父:よく粘ったな。
それじゃあもう少し凝った問題にチャレンジしてみないか。
3.応用問題
(3)1個7円の消しゴムAを( ア )個と1個289円の消しゴムBを( イ )個買って、合計金額を634円にしたい。
①ア、イに入る数を求めなさい。
②次の計算をしなさい。
ア/289 + イ/7
父:じゃあ①をやってもらおう。
良夫:不思議な値段だけど、気にしないことにするね。とりあえず
7×ア+289×イ=634
になるようにアとイを決める、不定方程式の問題でしょ。
あれ、一種類だけ買うパターンができない。
どうやって調べれば?
父:イは、1か2しか入らないよな。
良夫:そっかあ。
イ=1だと、残り金額は345円、
イ=2だと、残り金額は56円、
7で割り切れるのは56円だから、
ア=8、イ=2に決まるね。
父:お見事。
続いて②をどうぞ。
②次の計算をしなさい。
ア/289 + イ/7
良夫:さっき求めたア=3、イ=8を使って計算すると…
634/2023
父:正解。
良夫:通分すると2023が出てくるんだね。
分子の634って、もしかして…アレのことかな。
父:鋭い。
良夫:そっかあ。東京スカイツリーの高さ(634m)が答えに入ってるなんて、こいつは春から縁起がいいぞ。胸がスカッとする値だね。
でもなんで不定方程式?
父: 7×ア+289×イをよく見ると…
良夫:②の計算で、通分した時の分子になってるね。
父:どの切り口で問題を作るか、それは作る人の自由だからな。いろいろな発想が出てくるし、そこが面白いところでもある。
いかがでしたか。いろんなパターンが出てきそうですが、とりあえず
2023=7×17×17
がすぐ使えると便利であることは間違いなさそうです。
それではまた。