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投稿日:2023年02月24日

テーマ: 算数

算数の小技 ~余りに注目して撃破感アップ~

今回は割り算の余りに注目する問題を扱います。
そのまま解いてもよいのですが、アプローチの方法次第で、撃破感が一気にアップします。
父の簡単なアドバイスで、太郎の前に異次元の景色に遭遇します。

 

父:次のカレンダーの問題を考えてみよう。

 

【問題】

次のカレンダーに対して、図のように縦横2つずつ、計4つの数を囲みます。囲まれた4つの数の合計が3の倍数になるような囲み方は、全部で何通りありますか。
(2022 早稲田実業)

 

image2

 

太郎:2×2マスを囲むんだね。どこからアプローチしようかなあ。
最初から順に足してみると、

1,2,8,9  → 和=20
2,3,9,10  → 和=24
3,4,10,11→ 和=28
4,5,11,12→ 和=32

父:ここまででつかめたことは?

太郎:和は4ずつ増えるね。
3の倍数のところから3回進めば、また3の倍数が現れると思う。

父:かなりつかめているな。何回やればいいかな。

太郎:4+6+6+1で17回だね。

父:答えさえ出ればいいと。

太郎:何かとげのある言い方だなあ。そんなことは言ってないよ。
でも、答えを出すことに意識が集中するのは、認めざるを得ないね。
受験生の宿命じゃない?

父:一つの問題を通して何を得るか、それが重要だ。

太郎:この問題では?

父:とにかく与えられた条件を見ることだ。このカレンダーをよく見てみろ。

太郎:じーっ。

父:何か気づいたか?

太郎:何も気づかない。

父:ある作業をやってみたいのだが。

太郎:作業かあ。
何だろう。3の倍数になるか調べるための作業とは…

父:3で割った余りに着目だ。

太郎:こういうこと?

 

image1

 

父:むむっ。作業が早い。

太郎:なるほど。これなら枠内の余りの合計を考えれば判定できることになるね。

父:なぜそう言える?

太郎:和が3の倍数になるってことは、囲んだ数字の、3で割った余の合計が3の倍数になるってことでしょ。

父:お見事。

太郎:こういうのはどこにも書いていないので、教えてもらわないと、知らないままになってしまうね。

父:そうだな。

太郎:覚えたら、早く実戦で使ってみたいな。

父:肝心な時に忘れたってならないように(笑)

 

今回の小技: 余りに注目して表を書き直してみよう

 

いかがでしたか。答えだけなら力技でも何とかなる問題ですが、破壊力のある小技なので、使ってみたい人はぜひ覚えて、撃破感を味わいましょう。

 

それではまた。

(問題の答え:6通り)

 

算数ドクター