父:今日はくじ引きの話だ。あみだくじはやったことあるか?
良夫:あるよ。
父:じゃあさっそくやってみよう。
【問題】
あみだくじをなぞることによって数字の列を並べかえることを考えます。
右の図1のあみだくじでは数字の列12345が35412に並び変わります。
また図2のあみだくじは図1のあみだくじをそのままの向きで2個使って新しいあみだくじを作っています。
(1)図2の数字の列12345は( )に並びかわります。
(2)図1のあみだくじをそのままの向きでいくつか使って新しいあみだくじを作り、数字の列12345を並べ替えて元の12345にすることを考えます。
図1のあみだくじをできるだけ少ない個数を使ってこの新しいあみだくじを作るとき、図1のあみだくじは何個使いますか。
(2024年大阪星光学院中 一部抜粋)
良夫:(1)はそのままやればいいね。
42135になったよ。(右図)
父:うむ。(2)はどうだろうか。
良夫:このあみだくじを繰り返せばもとの12345に戻るのか!ほんとに戻るのかなあ?
父:ま、答えがあるってことは…
良夫:そうだね。雑念を捨てます。
父:まずこのあみだくじの最終的な結果のみを考えると、こんな風に表せるのがわかるだろうか。
良夫:そうだね、これを使えば図1のあみだくじは書かなくていいね。使っていい?
父:いいとも。
良夫:雑念を捨てた今、私がやるべきことは、ただ無心で繰り返すのみ…
おおっ、ホントに元の順に戻った!答えは、6個になった。
父:見事だ。今回は無心方式で答えを出すことに成功した。
続いて
良夫:続いて…
父:復習タイム!!
良夫:とほほ。
父:各数字がどのように動いたか確かめていきたい。数字の1はどのように移動していたかな?
良夫:よしきた。
図のように移動して、3回で元の位置に戻る。
父:よし。そのあとはどうなる。
良夫:そりゃあ3回で元に戻ったんだから、この動きを繰り返すことになる。
父:そうだ。無心で書き出した図をもう一度よく見てみると、どんなことがわかる?
1,3,4は3回で一巡、2と5は2回で一巡している。
父:それで…
良夫:2つのグループに分かれてそれぞれグループ内で移動しているって感じだね。
ああっと、そういうことか。
父:?
良夫:2つのグループが一巡する周期が3回と2回だから、すべての数字が元の位置に戻るのは、その最小公倍数の6ってことなんだね。
わかってたら初めからそうやったのに。
父:でももう…
良夫:知ってしまった。あとはあみだくじの問題が出るのを祈るのみ。
父:誰に?
良夫:阿弥陀様に。
今回のまとめです。
同じ移動手順を繰り返すとき、
①動きを単純化する。
②1つの数字の動きを観察して、循環する回数とメンバーをつかむ。
①も②も、答えを出すのに必要とまではいかないと思いますが、スッキリ解くためには役に立つと思います。小技として活用してみてください。
次回をお楽しみに。