中学入試がスタートしました。
実力を出し切れるように、基本の問題も注意深く取り組みたいところです。
父:よし、場合の数の問題だ。
【問題】 (2007年 普連土学園中②)
4種類の景品A、B、C、Dのいずれか1つが入っているお菓子があります。買って開けてみるまではどの景品が入っているのかわかりません。このお菓子を2つ買うとき、景品の出方は全部で何通り考えられますか。
良夫:よし、いくぞ。
4つから2つを選ぶから、
で6と求められる。
父:……。
良夫:?
父:必ず2種類になると。
良夫:え。
父:AAとか。
良夫:あっ、抜けている。
父:これまでに勉強したことで、何か思い出せることはあるか。
良夫: …場合分け?
父:どんな。
良夫:例えば、
①景品が1種類のとき
②景品が2種類のとき
とか。
父:使ってみようか。
良夫:①景品が1種類のとき
AA、BB、CC、DDの4通り
②景品が2種類のとき
で6と求められる。
それで、4+6=10通りか。
父:完璧だ。
ところで、なんで①の場合に気づかなかったと思う?
良夫:まず、問題文が短い。「4つから2つ」ってすぐ読めちゃう。
だから、反射的に公式が浮かんできた。
父:意図したものかはわからないが、シンプルに短く書かれていると、早く反応できてしまう。
良夫:一種の「もらった感」みたいな感じ。これで注意力というか、警戒心が一気に下がるね。
父:大した分析力だ。対策はあるか?
良夫:簡単だ、と思った瞬間に一呼吸おいてみようかな。
父:簡単ではないが、意識だけでも持っておくと違うはずだ。
ところでこの問題だが、
「ABCDの4人に、2つのお菓子を配る配り方は何通りか」
という問題に言い換えられないだろうか。
良夫:2個のお菓子がABCDのどれかに対応するわけだから、言われてみると同じことだね。
今回はさっきのやりかたでいいと思うけど、壁にぶつかったら、使えそうな考え方だね。
父:どんな壁が待ち受けていようと、自分の力で戦うしかないからな。
いかがでしたか。
入試本番の緊張感の中では、判断の狂いも生じやすくなります。
直前に自分のミスの傾向をつかんで意識するだけでも、失点防止につながるものと思います。
ぜひ役立ててください!