こんにちは、太田 陽光です。
今日は過去問の2回目はいつから行うべきか、について書きます。
結論から言いますと、
12月となった今現在から始めてください
となります。
ただし、今から行うためには、まず以下の2つの条件が満たされているかを考えてみてください。
1つめは
12月現在の段階で、受験を考えている学校の過去問が、最低1回は解いてあること、です。
受験を考えている学校には、確実に受かる計算をたてている、
いわゆる、おさえ校・練習校も含みます。
おさえ校や練習校は、お子様の偏差値に対して下であり、
これならば、十分合格が勝ち取れると計算していると思います。
しかし、入試には何が起こるかわかりません。
確実に合格を勝ち取るために、油断することなく、
その学校の問題傾向を理解することを目的に、最低一度は解いておきましょう。
ただ、おさえ校、・練習校の過去問を、直前期である、1月に行うのは非常にもったいないです。
1月は第1志望校・第2志望校の対策に力を入れてほしいと思います。
となると、おさえ校・練習校の過去問はもう今しか解く時がないのです。
2つめは、
第1志望校の過去問がある程度の回(年)数分解いてあること、です。
ある程度とは、最低5回(年)分です。
理由は、第1志望校の過去問は、入試までに10回(年)分は解いてもらいたいので、
12月の段階では、その半分は終わっていなければならないからです。
複数回(年)分解いた中から比較して、
お子様の点数が一番低かった回(年)や、
1回目で理解できていなかった問題を優先的に2回目に解く過去問として選ぶのです。
上記の2点が満たされていない方も、不安にならないでください。
第1志望校の2回目は1月から行ってもまだ間に合います。
12月から行う人に対して扱う量は少なくなりますが、
自分の課題だと考える過去問の回(年)をしっかり自覚して選び、行うことが大切です。
ではなぜ過去問の2回目をしたほうがよいのでしょうか。
それは、
過去問が、志望校に受かるための一番良い教材だからです。
多くの塾で、志望校対策教材を作成していますが、
それでも、過去問自体を教材にしない塾はないと思います。
もちろん入試では同じ問題は出ません。
しかし、志望校の傾向や求めていることを理解しておくことが、合格への近道なのです。
そのように考えているから、多くの塾でオリジナル教材だけでなく、
過去問を扱っているのでしょう。
ところで、過去問2回目を行うことに関して
2回目だから、もう答え(正解の記号)を覚えてしまっているので、意味がないのではないか、
という質問がよくあります。
確かに覚えてしまったものもあるかもしれませんが、
大切なのは、答えではなく、答えに至るまでの過程の理解です。
1回目のあとで解き直しをしたことがインプットできていて、
さらにそれをアウトプットできるかの確かめこそが、2回目を行う最大の目的です。
また、国語の記述問題では、2回目を解いても、要素がすべてそろっていないことがあります。
一度解いただけでは、まだ身につかないことがあるのですね。
その再確認のためにも、2回目は重要だと言えます。
ただし、本文は一度読んだことがあるものです。
少し読めば内容を思い出すことがあるでしょう。
なので、時間を入試の設定時間より5~10分短縮して解くことを勧めます。
少し負荷をかけることで、集中力の維持につながります。
また、1回目で解けなかった問題が解けたり、1回目より点数が大幅に伸びたりすると、
よい精神状態になります。
入試の際に自信を持って臨んでもらうためにも、2回目は役に立ちます。
最後に、入試直前に行う2回目は最新の(=一番本番の問題に近い)過去問を行うことをお勧めします。