こんにちは、太田 陽光です。
9月になり、志望中学の過去問題集をそろそろ準備しだす時期かと思います。
実際、私が受け持っている生徒さんからも、
2学期の指導において、過去問題集の取り扱い方や
どのように家で学習したらよいのかなどの質問を受けております。
そんな質問の中でも一番深刻な問題は
志望校が決まらないのでどこの中学校の過去問題集を買ったらよいかわからない
というものでしょう。
私が考える志望校の理想的な決め方は以下になります。
まずは、受験生本人がいきたい中学校であること
次に、ご家族の意見が加味される
それでまとまらなければ、中学受験の先生が
それぞれの中学校の特徴や本人の性格なども踏まえたうえでアドバイスする
そのようなものだと思っています。
ただ、それでも、決められないときに、
問題との相性を考えましょう
という提案をよくします。
では、どうしたら志望校の入試問題との相性を見分けられるのか?
もちろん、実際に問題を解いてみるというのが良いのですが、
それでは時間がかかってしまいますし、
どっちの学校からやっていいのか、
はたまた、両方の学校を買うべきなのか、受けない可能性があるのに、
という問題が出てきます。
そこでしてもらいたいのが、入試問題の解答用紙を見ることです。
解答用紙を見ると、その学校が求めること、狙いが読み取れるのです。
例えば、埼玉県にある優秀な学校、栄東中学は例年50問近い問題を出しています。
漢字や言語要素を含めてですが、自由記述もあります。
そんな問題を1問1分で解かなくてはならない。
でも、実際に受験したお子様の話を聞くと、
そんなに時間には困らないそうです。
それは、栄東中学の問題が標準的な良問で構成されているからです。
なので、標準的な学力を持ったうえで、
ある程度合理的に時間を使える受験生に入学してもらいたい。
そんな、栄東中学の考えが読み取れます。
一方、開成中学は例年15問以下です。
記述が7問程度、それに漢字が5問程度。
これが開成中学の入試問題のパターンです。
しかも、最近は文章の字数も少なくなってきています。
ここから読み取れる開成中学の出題の狙いは
時間はたっぷり上げるので、しっかり考えて、自分の言葉で表現してください。
ということです。
他にも、
物語1題だけの出題の学校
漢字を15問・20問出す学校
など、解答用紙を見ると、その学校の狙いがわかるのです。
現在のお子様の国語の状況がどうなのかを考慮に入れて、
入試問題との相性を比べてみて、
志望校を決めることも一つの方法だと思います。
もちろん、志望校がすでに決まっている受験生にも、
志望校の狙いを知るというのはとても大切なことです。
ぜひ、過去問題集の解答用紙を見てみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。