こんにちは、太田 陽光です。
今日、3月21日は春分の日で祝日ですね。
春分の日を中日に前後3日間を春の彼岸と言います。
今日、お墓参りに行ったり、親せきの家を訪れたりした方もいらっしゃるかと思います。
お彼岸で食べるものとして、ぼたもちがあります。
同じものなのに、
春の彼岸では牡丹ということで、「ぼたもち」と言い、
秋の彼岸では萩ということで、「おはぎ」という説があるそうです。
面白いですね。
日本は、世界でも稀な、四季のはっきりした地域です。
そのため、季節を題材にした文学がたくさん生み出されています。
たとえば、清 少納言の『枕草子』の冒頭、「春はあけぼの」は誰もがご存じでしょうし、
俳句には必ず季語を入れるという規則があります。
季語は入試に出ることがあります。
そのため、季語を覚えることを生徒に課し、テストをします。
でも、季節感があるなら、例外の季語だけを覚えればよいのです。
たとえば、「朝顔」。
小学校一年生の夏休みでの宿題で、朝顔の観察というのが今でもあるかもしれません。
なので、季節は「夏」とほとんどの生徒が答えましたが、正解は「秋」です。
「七夕」も、7月に行われるお祭りなので、「夏」と答えますが、正解は「秋」です。
「七夕」に関しては太陰暦による季節分けに基づいているので、
1~3月=春
4~6月=夏
7~9月=秋
10~12月=冬
という知識を持っていると理解できます。
この説明の時に私は、
「お正月、閉まったお店のシャッターに、『迎春』という言葉を書いた張り紙がしてあるでしょう?」
と言って、生徒に納得してもらっていました。
ただし、昔の日本の季節感が、現代では失われてしまっているものもあるので、季節感を身につけるのは難しいかもしれません。
たとえば、トマト。
夏の野菜なのに、ハウス栽培のため、3月の今でもスーパーでは売っています。
これでは季節感は身につきませんよね。
でも、旬を教えることはとても大切だと思います。
夏のトマトと、今の時期のトマトの味、当然、旬の夏の方がおいしいですよね。
ご家庭でも、旬についてお子様と会話をしてもらいたいです。
たとえば私は授業で、「大根のおいしい料理って何?」と聞きます。
すると生徒は「おでん」と答えてくれます。
「そう。だから、大根は冬の季語なんだよ。」
そうやっていくと、季語を暗記しなくても、自然に身についていくと思うのです。
また、季節感を持っている人は、趣を感じ取れる人です。
趣を感じ取れる人の心や人生は豊かになると思います。
ぜひ、そういう心が豊かなお子様になってほしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。