こんにちは、太田 陽光です。
今回は、修飾語の問題が模試や入試で出題されるときの解き方について
その中でも、名詞を修飾するものについて書きます。
修飾語の問題で、模試・入試問題レベルとなると、答えの候補が複数ある場合が考えられます。
【例文】 [赤い] 色を した 大きな 屋根の ある 立派な 家に 住んで いる。
【問題】 「赤い」が修飾する文節はどれでしょうか。
前回の復習を兼ねて、修飾語の基本的な判断の仕方の確認をしてみましょう。
名詞(何)につながるのか?述語(どうする)につながるのか? 実際につなげて読みます。
赤い→何(が) ◎
赤い→どうする ×
「赤い」は、名詞を修飾するものだと分かりました。
では、この文章のなかにある、名詞を含んだ文節に、「赤い」をつなげてみましょう。
名詞を含んだ文節は3つあります。
赤い→色を
赤い→屋根の
赤い→家に
どれも名詞なので、つながりとしておかしいものはありません。
しかし、「赤い家」という表現では、「家全体が赤い」というような解釈ができ、
家の一部分だけ、屋根だけが赤いという意味と異なり、内容的におかしいと判断できます。
このように、答え候補が複数あるときには、まず内容がおかしいか、おかしくないかを確かめます。
では残った2つはどのように判断すればよいのでしょうか。
それは、複数の文節をまとめて一つのグループとし、グループごとの関係を比べて判断すればよいのです。
そのときのポイントは述語(用言)で区切ることです。
例文に戻ります。
【例文】 赤い 色を した 大きな 屋根の ある 立派な 家に 住んで いる。
まず用言を含む文節を確認します。
「した」(動詞)
「ある」(動詞)
「立派な」(形容動詞)
「住んで」(動詞)
「いる」(動詞)
この中で、「住んで」と「いる」は補助・被補助の関係なので、
いったん一つの述語(正確には述部といいます)と考えます。
次に、述語の働きをしているかどうかを確認します。
すると、「立派な」が「家に」を修飾する、修飾語だと分かるので、外します。
結果この文は、
・赤い色をした
・大きな屋根のある
・立派な家に住んでいる
の3つのグループに分けることができると分かりました。
このグループ内で、まずは修飾語の答えを考えるのです。
結果、「赤い」の修飾する言葉は
「色を」だと分かるのです。
いかがでしたでしょうか。
修飾語の問題は
①内容から判断する
②文を、用言を中心としたいくつかのグループに分けて判断する
ということを知っておきましょう。
次回は 修飾語問題の解き方【実践編 2用言を修飾】 を書く予定です。
修飾語の問題は、きちんと理解している人としていない人の差が大きい分野です。
今回を機会にぜひ理解できるようになりましょう!
最後までお読みいただき有難うございました。