こんにちは、太田 陽光です。
今回は、受験生の9月という時期からの言語要素の学習の進め方について書きます。
言語要素とは、ことわざや四字熟語など、国語に関する知識の要素のことです。
本来は漢字の読み書きも含まれますが、こちらは言語要素から独立したものとして扱われています。
【学習する分野の判断】
さて、いろいろな言語要素がありますが、
当然のことながら、自分が苦手だと自覚している分野があれば、そこを学習すればよいわけです。
しかし、「苦手な分野がわからない」、「どの分野もできているとは言えない」
という受験生もいるかと思います。
このようなときに判断の材料にしてほしいことを以下にあげます。
まず、塾の模試で出題されたときにふるわなかった言語要素分野があげられます。
模試は、あくまで模擬試験、本番に向けた練習です。
ですので、
入試本番に出題されたら正解しなかったかもしれない分野を模試の結果で知ることができた、
と前向きに考え、努力を重ねることがよいでしょう。
次に、自分が受験する予定の学校の入試問題で、よく出題されている言語要素分野があげられます。
出ないと分かっている分野を学習するのは効率的ではありません。
自分で受験校の出題傾向を調べるのもよいと思いますが、
もう9月なのでそんな時間はない、という受験生もいることでしょう。
そのようなときに役立つのが、過去問と各塾の入試分析資料です。
過去問の最初に科目ごとの入試分析が掲載されていますが、
国語は言語要素分野ごとに分けて載っています。
たとえば、言語要素が頻出される慶應中等部の
声の教育社の過去問(2018)の出題分野分析表を見てみると、
部首・画数・筆順
語句の意味
熟語
慣用句・ことわざ
知識総合
という欄に印がついています。
これを参考にすることで、自分が行うべき言語要素分野を決めることができます。
また、各塾では、年度のはじめ、つまり、2月3月ころに入試分析会を開催しますが、
その際に入試分析資料を配布しています。
その資料の国語のページには、過去問と同じように、言語要素分野ごとの出題傾向があげられています。
さらに、各中学校の学校説明会で、必ず出題する言語要素分野を発表する場合もあります。
非常に有益な情報が得られる学校説明会は、受験する学校であれば必ず参加すべきでしょう。
今年もコロナ禍のため、学校説明会をZOOMで行う学校もあります。
つまり、家にいながら有益な情報が手に入るのです。
積極的に参加することをお勧めします。
【学習の仕方】
実戦形式(テスト形式)が9月であるならばベストです。
答えはテキストに書き込まず、不正解だった問題に印をつけておく。
そして、分野の問題が一通り終わったら、印をつけた問題だけをもう一度解いていく。
それを繰り返し、最終的にどの問題も一度は正解したという状態にしてください。
それが達成感を抱かせ、自信につながります。
【教材の選択】
教材は、新たなものを購入するよりも、
いままで使用していたものがよいと考えます。
なじみのある教材を、最後までやりきったとき、その思い入れは相当なものになるでしょう。
そうなると、その教材は、受験生にとって、受験会場に持っていきたくなるお守りになっているはずです。