こんにちは、太田 陽光です。
入試も一段落した時期です。
合格した受験生の皆様、おめでとうございます。
厳しい戦いになってしまっている受験生の皆様に、
繰上げ合格の吉報が一日も早く届くのを心より祈っております。
さて、昨年度の中学受験の国語を指導して、改めて思ったことを今回は書きます。
それは、国語はやはり読みが重要だということです。
私の授業では、
本文を読んで100%理解できなくとも、70%くらい理解できれば、十分勝負になる、
と話しています。
そして、文種によって、注目すべき部分を教えています。
たとえば、
論説文では、筆者の意見が書かれているところに線を引く。
そのために、目印となる言葉に印をつける(例:逆接、「つまり」、「思います」)。
また、
「例の前後に筆者の意見」
ということを頭に入れて読み、
例の部分があったら、その後には筆者の意見が来るのでは、と予測した読み方ができるようにする。
物語文では、
主人公の心情が読み取れる部分に線を引く。
それは、単純に「うれしい」や「悲しい」という直接的心情表現だけではなく、
「ニコッと笑った」や「やったー」、「うつむいてしまった」や「そんなぁ…」などの、
言動・表情にも注目することが大切。
主人公の心情にしぼる理由は
① 主人公の心情問題が一番多いから
→読んでいる段階で事前にチェックしておく
② 主人公の心情をおさえて読むと、物語の話の大きな流れがつかめるから
→物語全体の把握をする
ということが挙げられます。
これらをすると、
本文をどう読んでいいか悩んでいる受験生には、
注目すべきことがはっきりするので、良い効果が得られます。
ただし、これらの読み方を実践しても、
読む力がつかない生徒もいる可能性があります。
そのような場合に必要となるのが、
他者からの内容の解説です。
読む力には、語彙力がかかせません。
よく、国語の勉強を全くしないのに、好成績が取れる生徒がいますが、
その要因の一つに、
たくさんの言葉の正しい意味・正しい使い方を知っているので、
文章と問いを読んだだけで、理解ができてしまう、ということがあると私は考えています。
読む力がつかない生徒は、この逆、つまり、
言葉の正しい意味、正しい使い方を知らないのだと思います。
このような場合、他者から正しいことをたくさん教わることが一番です。
また、読む力のなさには、文章どうしのつながりがわからない、という場合もあります。
このときも、他者から正しいつながりをたくさん教わることが必要です。
教えすぎは、決して良くはありませんし、
本人に考えさせることが大切であるのは、間違いありません。
ただし、読み方に関しては、自分が間違っている場合、
もしくは分かっていない場合は、
修正のしようがありません。
他者から教わり、インプットして、それをマネしてアウトプットすることで、読む力もつきます。
さて、新年度が始まります。
私も初心に帰って、目の前にいる生徒を勝たせる指導を心がけていきます。