こんにちは、太田 陽光です。
いよいよ明日は、1月10日、埼玉県内での中学受験が始まる日です。
栄東中学、大宮開成中学、開智中学などの中学校は、埼玉県に住んでいる受験生だけでなく、
東京都や千葉県、さらに神奈川県からも多くの受験生が受けに来ています。
まさに、首都圏中学受験のはじまりです。
受験生の方々が、自分の全ての力を発揮できることを祈っております。
さて今回は、論説文での答えの根拠の見つけ方について書きます。
国語の入試問題の多くは、論説文と物語文の2題出題が多いですが、
物語文のみを出題する、麻布中学や駒場東邦中学などもあります。
その一方で、論説文、もしくは論説文的随筆文のみを出題する、巣鴨中学や東京農大第一中学などもあります。
文種が一題だけであるのは、学習すべきことが絞れてよいとも言えます。
しかし、なかなかコツがつかめないと困りますね。
そこで論説文の答えの根拠が書いている場所を見つけるために、おすすめの発想を教えます。
さて、国語の文章で答えの根拠がどこになったら解きやすいかをまず考えてみましょう。
それは、傍線部の直前・直後ですね。
物語文であるなら、傍線部の直前・直後に根拠にあたる部分が書かれることが実際に多いです。
登場人物の気持ちを答える問題の多い物語文では、
傍線部が人物の言動や表情に引かれ、
それらのきっかけとなる出来事が、傍線部の直前に書かれたり、
傍線部のあとに、モノローグとして心の中で思ったことが書かれていたりすることが多いのです。
では、論説文ではどうでしょう。
もちろん論説文も傍線部の直前・直後に答えの根拠がある問題もあります。
しかしそれでは他の受験生も見つけてしまうので、差はつきません。
差をつけるには、傍線部の直前・直後以外にある答えの根拠を見つけなければなりません。
それでは、差をつけるにはどうすればよいでしょうか。
それは、
キーワードが再び出てくるかどうかを意識して読む
です。
論説文は、筆者の言いたいことを繰り返したり、発展させたりしていくので、同じ言葉が何回も出てくることがあります。
ですので、その言葉をキーワードとしてとらえ、チェックしながら読んでいくと、
そのチェックした部分が答えの根拠になることがあるのです。
この読み方をしていれば、傍線部から遠いところにある答えの根拠も見つけられる可能性が高まります。
東京農大第一中学2023年第1回の大問2の問2
「傍線部1「世界の差異でできている」とありますが、どういうことですか。」という選択肢問題では、
「差異」という言葉をキーワードにして答えの根拠を探すと、
「声の教育社」に載ったもので傍線部から52行後、ページでは2ページ後にありました。
傍線部の直前・直後を読んでも、正解選択肢は選べません。
だから、傍線部から遠くになる答えの根拠を見つけることで、正解選択肢が選べ、
他の受験生に差をつけるこができるのです。
読むときのひと工夫・ひと発想でまだまだ国語の点数は伸ばせます。
受験生のみなさん、がんばってください!