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投稿日:2024年03月15日

テーマ: 国語

開成中学受験を考えている人に、今、国語について伝えておきたいこと

こんにちは、太田 陽光です。
今回は、開成中学を来年受験しようと考えている人に、
今だから伝えられること、今のうちに知っておいてほしいこと、を書きます。
開成中学の国語の問題は、「傾向がないのが傾向」と言えるくらい、解答の形式出題される文章の種類に10年単位で見たときに、統一性がありません

 

まず、解答の形式についてみてみましょう。
2020年度までは、ずっと字数指定のない問題でしたが、
2021年度で急に字数指定(例 「四十五字以上、六十字以内」)のある問題に変更されました。
2022年度も字数指定のある問題でしたので、これが開成中学の解答パターンとして定着するかと思われましたが、
2023年度は再び字数指定のない問題に戻っていました。
さて、今年、2024年度はどうだったでしょうか。
なんと、字数指定のある問題と、字数指定のない問題のミックスでした。
しかも、開成中学ではあまり見ない抜き出し問題までありました。

 

実際に受験した生徒に感想を聞いたところ、
「まさか抜き出し問題が出るなんて…」とやはり戸惑ったようでした。
また、「苦手な字数指定記述問題が出たので、大問1がうまくいかなかった…」という生徒もいました。

 

塾の定期テストを見てみると、
SAPIXでは、字数指定のない記述問題が中心にマンスリーテストや組分けテストで出されています。
四谷大塚・早稲田アカデミーは、字数指定のある記述問題が中心に組分けテストで出されています。

 

これらの塾の記述問題の傾向を理解したうえで、
自分が書き慣れていない記述形式を補っていこうとする意識が普段から必要になります。
もちろんそれぞれの塾で上記の補いは授業教材や副教材で提示されていますが、
それを自分に必要なものだと考えて学習していくことが、
今の時期から行うべき、開成中学の国語対策として大切なのです。

 

次に、文章の種類についてみてみましょう。
2024年度は、論説文と物語文という、定番の2種類の文章が出されました。
しかし開成中学は過去10年間
詩を2回(2014年・2017年)出題しています。
グラフを読み取る問題(2018年)を出題したこともあります。

 

また、文章2題構成ではなく、物語文1題の出題という年も3回(2019年・2021年・2022年)あります。

 

さらに物語に関して言えば、外国文学が出題された(2015年)こともあります。

 

主人公が、受験生の同じくらいの年齢ではなく、大人だったこと(2017年・2018年)もあります。

 

やはり、「傾向がないのか開成中学の国語の傾向」なのです。
昨年詩が出たから、今年は出ないとも言えないですし、出るとも言えません。
どのような文章の種類が出るかわからないのです。
だからこそ、普段の国語の学習において、
今日読んだ文章の種類が、開成の入試に出るかもしれないという意識を持つことが大切になってくるのです。

 

今日は2024年3月15日、
開成中学の入試まで、あと10か月半です。
まだまだ先は長いのですが、
今から開成中学の国語の対策として、
・記述問題において、字数指定の有無に関わらず書けるようになるためのトレーニングをしていくこと
・どんな文種にも対応できるよう、普段の学習で扱われた文章を、入試に出る可能性を意識して読むこと
を行っていきましょう。
大丈夫です!傾向がないという傾向の開成中学の国語の問題は、全ての受験生が同じ条件なのですから。

国語ドクター