このところ、体調をくずす生徒さんがちらほら見受けられます。
6年生で、受験中心の生活に切りかえるタイミングで体調をくずすことがあるようです。
原因としては、
1、体力強化につながるような運動・遊びの時間が減ること、
2、塾のスケジュールがタイトになり、宿題等も増えること、
3、受験を意識し始めることで、精神的にプレッシャーを感じたり悩んだりすること、
4、成長に伴い、心身に不安定な面が出現してくる年頃であること、などがあるでしょうか。
1、の場合、これまで、ある程度の運動量が確保されていたため、健康・体力が維持できていたとすると、身体活動量が減ることで体力が徐々に落ちてきて、抵抗力が弱まってきている可能性があります。
簡単な体操や、ストレッチなどを生活日課に取り入れ、効率的に体力を維持する工夫をしてみましょう。
日常生活の中で体力アップにつながるような動作を意識的に行うこと(早歩き、階段昇降など)も有効です。
たまの機会に急に体を動かしたりすると、けがのおそれがありますし、かえって体調が悪くなることもありますので無理は禁物です。
2、の場合、生活習慣が変わり、学習要求が質量ともに増加することで、適応しきれずに心身の調子がくずれてしまうようです。
「がんばれ!」と言っても、気持ちだけでうまくできるようになるわけではありません。
使えそうな時間をしっかり活用して、効率的に学習計画を立てる工夫が必要です。
それほど無理せずにうまくいく方法を作り上げていくこと、こなしきれていないとしても、少しずつこなせる質量をあげていくようにしましょう。
3、合格可能性が示されるテストを受けることで、受験の厳しさを意識したり、不安を感じたりして、モティベーションが下がることもあるようです。
「もう、受験やめたい!」などと言い出すお子さんもいるかもしれません。
とはいえ、人生、厳しさから逃げ回っていると、どんどん生きのびる力が弱まってしまうかもしれません。
お子さんたちには、厳しさを受け止めて、立ち向かうことができるようになっていってもらいたいと思います。
4、心身の成長は、それをどう受け止めていいかわからないもどかしさを生むことがあります。
自分なりの感じ方や考えもわき出し、甘えと自立心が葛藤する年頃でもあります。
とはいえ、まだまだ成長過程なので、お子さんの言うことすやることは、未熟で勝手で浅いものに大人には感じられます。
ただ、先々まで見通して考える大人の視点はお子さんにはありません。受け入れられないと感じて、反発したり具合が悪いと訴えたりすることが起こります。
そんなとき、保護者の方には、守り、しつけ、育てる全権者としての役割から、穏やかに見守る助言者としての役割にきりかえるという発想をもっていただくことも必要でしょう。
いずれにしても、一度体調をくずしてしまった場合は、無理して取り戻そうとすると、再度体調をくずしてしまう恐れもあります。
徐々に学習の感覚とリズムを取り戻し、ある程度の期間をみて、学習ペースを立て直していきましょう。
また、お困りの際は、できる限りの対応をさせていただきますので、ご相談ください。