6年生は、受験まであと8ヶ月ほどです。
受験年度の三分の一が過ぎたことになります。
学習状況はいかがでしょうか。
弱点・苦手を克服するための方法・対策がとれているでしょうか。
塾と宿題に追われて、お子さんに本当に必要なことが見落とされていないでしょうか。
今日は、夏までに何とかしておきたいことは何か、その理由とともにお伝えします。
夏までに優先度が高いと私が考えることは、苦手・弱点の克服です。
そのために、まず、お子さん自身に、どのような単元、どのような種類の問題が苦手かを、科目ごとにあげてもらってください。
一通り書き出したうえで、次に、とってあるだけのテストをさかのぼってみながら、落としてきた問題が、どのような単元のどのような種類の問題なのかを整理します。
お子さん自身の感覚による苦手意識と、実際に正解できなかった問題の単元・出題形式との両方について、対策が必要です。
お子さん自身が苦手と感じていることについては、苦手意識の解消が必要です。
理解を確実にするための解説も有効でしょう。
また、基本的な例題から始めて、つまずきポイントを具体的に見つけてあげて、つまずいた内容・レベルの問題に、自信が持てるまで取り組んでもらう演習も有効でしょう。
お子さん自身が実際に正解できなかった問題の単元・出題形式にパターンが見出せるようでしたら、コピーした問題を単元・形式別に分類して、単元別に克服、形式別に克服の二方面から活用していきましょう。
大切なのは、お子さんに必要なことは、一人ひとり違うということです。
同じ授業を受けていても、わかること、できることには個人差が生まれます。
わかりにくいこと、できないことは、同じパターンの授業では、決して解消されません。むしろ強化されてしまいます。
苦手意識は、取り組みを後ろ向きにしてしまい、苦手を避けようとする気持ちが、学習全体に悪影響を及ぼすおそれもあります。
実際の入試で苦手が出ないことを祈るだけ、などという大きなリスクを背負わないためには、苦手の解消が重要なのです。
では、なぜ、夏までに、なのか説明します。
六年生の夏休みは、五週間ほどあるとしても、夏期講習が三~四週間入ることがほとんどでしょう。
宿題も出されます。
理科社会の暗記についても相当量をこなさなければなりません。
過去問に取り組み始める場合もあります。
未習単元がなくなって、全分野で入試レベルを意識した演習が始まるのです。
基本からのていねいな解説など期待するべくもありません。
夏期講習を無駄にしないためにも、一通り、単元の理解、出題形式への対応力を構築しておくことが必要です。
そうでないと、苦手分野については、わからない、できないまま、結局できなかった課題が山のように積みあがって休み明けとなり、重圧を感じることになるのです。
夏までに、苦手、未消化を残したまま、講習に突入するのは危険です。
これからの2ヶ月は、苦手解消に計画的に取り組んでもらいたいところです。
苦手が解消しきれそうにない場合は、、、思い切って夏期講習を受けずに、個別に弱点解消と志望校対策を徹底するという方法もあります。
むだに時間と体力を消費せず、必要なことだけを確実にこなして、余力のある状態で仕上げに入っていくという作戦もあるのです。
お子さんの状況により、どのような道筋を選択するのが賢明かは異なります。
お子さんのために最適な助言をさせていただくよう、今後も努めてまいりますので、お困りごとはご相談ください。