大手塾の保護者会が一通り終わったようです。
保護者会に参加なさった保護者の方からうかがった話に驚きました。
お子さんは、がんばって中位クラスに上がり、さらに上を目指しているそうですが、塾の先生からは、「お子さんやご家族のがんばりが足りないから、なかなか成績・クラスが上がらない」というコメントがあったそうです。
耳を疑う発言です。
塾の先生が、お子さんの成績があがらないことをお子さんやご家族の責任にするかのような物言いをするのです。
授業料を払って、信じて任せた挙句に、お子さんやご家族のがんばりが足りないと言われるような塾の対応に憤りを感じました。
入塾していただいた生徒さんの成績が上がらない、学力が伸びないのは、対価をいただいて指導するプロの側の責任だと考えるのが常識でしょう。お子さんやご家族に責任転嫁するような言い方がされることがあるのだとすれば、嘆かわしい状況だと感じます。実際に、何をどうすればよいか具体的にアドバイスして結果を出すところまでつきあってくれるのであれば、それでもよいのかもしれません。けれども、責任だけ放り投げられて突き放されたような心細い状況にお子さんや保護者を追い込むような無神経な対応は、本当に残念だと思います。
指導力も人間性も欠く先生に教わることで、お子さんまでが思いやりや人の心を忘れた育ち方をしてしまうおそれもあります。学校では先生を選ぶことはできません。けれども、塾については、どの塾に通うかを選ぶこと、校舎教室を選ぶことはできます。問題点があれば、相談するなどして改善してもらうこともできます。納得いかなければ、やめることもできます。
良い塾、良い先生を探すことは簡単ではありません。皆さんが、良い塾、良い先生を探し当てていただくことを願っています。そして、自分自身でも、良い塾づくりに努め、さらに指導力を伸ばし続け、お子さんにとってのよき師たりうるよう努めてまいります。