6年生は、がんばり続けた受験生生活も残り3か月ほどですね。
何となく塾通いだけ続けていて、受験の実感がなかったお子さんたちも、否が応でも受験に直面せざるを得ない時期になってきています。
志望校に向けてのモチベーションを高めたり、
過去問の観察・分析をして、どのような準備・対策をすれば効果的か考えて作戦をたてたり、
日数カウントダウンを始めたり、
いろいろな工夫をなさっておられることでしょう。
うまく緊張と集中を高めながら、これまで学んできたことを集約して直前の仕上げに向かうことができる状況であれば申し分ないのですが、判定が思わしくなかったり、偏差値が残念な展開をたどっていたりするお子さんもこの時期見受けられるようです。
上手に目標に向かって集中していくことができない原因は、様々です。
これまでの学習が、範囲のあるテストにその時だけ短期的な記憶だけで取り組んできたお子さんであれば、範囲がなく、どこからどのような問題がどのように出題されてくるかわからない入試型の問題に対応できずにとまどいが増してくる可能性があります。
このような場合は、入試では何がどのようにでるのか、志望校の過去問をじっくり観察して、何をどのように準備すればよさそうか、あと3か月でできそうなことは何かを考え、「必要なことだけ」を「実際にできそうな」分量だけにしぼって、着実にこなしましょう。当然のことなのですが、どうしても直前はあせってしまい、「必要そうな気がする」ことをやみくもにやろうとしたり、完璧だけれどもできるはずのない計画をたててしまったりしがちなものです。覚悟を決めて、できることをできるだけやりましょう。
これまでがまんしてきた(させられてきた)遊びなどが、このタイミングでどうしてもしたくなってしまうお子さんもいるようです。残り少ない小学校生活、もう少し友達と遊んでおきたい、とか、責任ある6年生として様々な行事などで積極的に役割を果たしたいという気持ちもあるかもしれません。クリスマスシーズンに向けて、魅力的な新ゲームがたくさん発売されるという時期でもあります。
このような場合は、学校や友達との調整など、難しい部分もあります。優先順位をつけることになります。あまり学校行事を休んだり、授業を休んだりしてしまうと、小学校生活の思い出が薄まってしまったりすることがあります。一方、追い込み時期、学習時間さえ確保すれば合格圏内に届きそうだというお子さんには、学校に通う時間が惜しいということもあるでしょう。何が大事か納得して決断することになります。上手に調整しながら受験準備を進めることができるよう祈っております。
ゲームについては、ある時期から、完全に遮断する方がよいでしょう。ゲーム機やソフトを取りだせない所にしまってしまうというような形で、「ないもの」としてしまえば、お子さんは、1・2日はジタバタするでしょうが、それなりに適応するものです。受験に向けて集中し、集中を妨げるものを整理していくことが直前期には大切なことです。
受験に対して、前向きに、力を尽くして臨めるよう、応援を続けます。