こんにちは! 受験ドクター国語科のS.M講師です。
今回は、苦手な方も多い「文法」のお話です。
まずは基本の基本、「主語と述語」について。
さっそくですが、次の文の主語と述語をそれぞれ選んでみてください。
いかがでしょうか。
どのように主語と述語を探しましたか?
それでは、答え合わせです!
◆解答◆
主語……私も 述語……思う
合っていましたか?
もし間違えてしまった方がいるとすれば、
主語を「明日は」「母が」にしてしまったのではないでしょうか。
その一方で、述語はほとんどの人が正解できたと思います。
では、どうすれば確実に「私も」を選べるのでしょうか?
やり方をお伝えします!
【主語・述語の解き方】
①まず、述語を見つける!
「どうする」「どんなだ」「何だ」の三種類がありますが、倒置法や省略の使われている文でなければ、
つまりほとんどの場合は文末にあるので、見つけるのがとても簡単です。
②述語について、「誰が? 何が?」と考えよう!
述語からさかのぼって考えるという方法です。
今回であれば「思う」が述語ですから、
「誰が思った?」と考えれば答えは、明日でも母でもなく私であることが一目瞭然です!
次に、「修飾語と被修飾語」です。こちらの方が苦手な方が多いかもしれません。
ではさっそく例題です!
※「とってある」は本来二文節ですが、今回は簡単にするために連文節として繋げています。
三箇所の修飾語(由香から、白い、今でも)が、どこを修飾(説明)しているものかを考えたいと思います。
まずは一旦、ご自身で考えてみてくださいね!
◆解答◆
由香から……もらった
白い……リボンの
今でも……とってある
全部できましたか?
ではここからは解説です!
【修飾語・被修飾語の解き方】
①修飾語は必ず、自分より下の言葉を修飾する!
お父様お母様からすると「えっ、当たり前じゃない!?」と思われるかもしれませんが、
小学生のお子様ですとこれ、きちんと知識としては知らなかったりするのです。
よく言われるのは、「どんどん下へずらしていって、意味がきちんと通じるギリギリ」なんて表現ですね。
パッと答えが見つかれば必要ないのですが、わからなかった場合にはこれを使って解くことになります。
下から上には修飾不可! 覚えておいていただきたいと思います。
②修飾語には、連体修飾語と連用修飾語がある!
連体修飾語=体言=名詞(ものの名前)を詳しくするもの、
連用修飾語=用言(動詞、形容詞、形容動詞…単独で述語になれるもの)を詳しくするもの
修飾語の中には、品詞・活用形によってこのどちらなのかを見分けられるものがあります。
例えば
「小さな」→小さな家、小さな花、小さなおべんとうばこ…例文を考えると、必ずうしろは名詞になります。
「小さな」は連体詞→連体修飾語を作っています。
「小さく」→小さくなる、小さくする、小さくおさまる……例文を考えると、後ろは用言になります。
形容詞「小さい」の連用形→連用修飾語を作っています。
品詞名を覚えるというよりは、例文を考えてヒントにするといった利用法でしょうか。
では実際に「由香から」の被修飾語を探してみましょう。
由香から…
①これより下である=全部!
②続きを考えてみる 由香から〇〇さんへ 由香から話しかけられる 連体・連用どちらもありえそうです。
それでは、順番にずらしていってみましょう。
もらった 由香から 白い リボンの ついた 麦わら帽子は 今でも 部屋に とってある。
……すでにおかしいですが、残念ながらこれはこの後、どこまでやってもおかしなままです。
ということで、最初の位置から動かせませんので、
「由香から」は「もらった」を修飾していると考えることができます。
お次の「白い」も考えてみましょう。
由香から もらった リボンの 白い ついた 麦わら帽子は 今でも 部屋に とってある。
由香から もらった リボンの ついた 白い [麦わら帽子]は 今でも 部屋に とってある。
由香から もらった リボンの ついた 麦わら帽子は 白い 今でも 部屋に とってある。
由香から もらった リボンの ついた 麦わら帽子は 今でも 白い [部屋]に とってある。
今回は、途中に何度か「日本語としてはおかしくない」ものが出てきています。
しかし、要注意です! 最初の文と意味が変わってしまってはいけません。
となるとおかしくならないギリギリのところで、「白い」は「リボンの」を修飾していると考えましょう。
最後の「今でも」は、大丈夫ですね?
下にひとつしかありませんので、「とってある」を修飾しているのです!
今回はごく基本的な内容のおさらいをしてみました。いかがでしたか?
また折を見て、文法について記事にしたいと思っておりますので、
文法を好きになりたいという素敵な方は、ぜひまたお読みくださいね!
少しでも学習のお役に立てれば幸いです。それではまた♪