みなさん、こんにちは。
受験ドクターの坂井です。
みなさんはこの時期、志望校の過去問演習で緊張感がグッと増してきていることと思います。
いろんな先生方に言われ続けて耳にタコができていると思いますが、
過去問演習で大事なことをここでもあえて声を大にして叫びます!
① 制限時間は毎回必ずはかって行うこと!
② 解いた問題は必ず解き直しをすること!
これらを行わないとただただ志望校の過去問を解いた回数だけが増えていき、
得点が上がっていきづらくなります。
時間を計って解くことにより時間配分の感覚が身に付きます。
計算ミスが多いからもう少し大問1を2分多く時間をかけて解こう、
その代わり大問の最後は戦略として(1)だけ解けたら解こう。
または大問3までを25分で解き、残りの時間をすべて考える時間が
必要な大問4・5に充てよう・・・・などです。
解き直しをすることで解けなかった問題(単元)がわかるようになる、
間違えた問題に近いその周辺の関連内容の理解が深まる、そして何より、
その学校の出題傾向に対する対策が見えてくるといったことが挙げられます。
受験生のみなさん、この時期からまだ得点力は上がっていきます。
大変な時期だと思いますが志望校合格に向けていっしょに頑張っていきましょう。
ドクターの先生たちは全力できみたちを
サポートしていきます!!
さて、前置きが長くなりましたが、
いろんな問題を解いていると、
こんな展開図に何度か出会うことになります。
もう出会っている受験生もいるかもしれません。
こんな展開図です。
出題の種類としては、大きく分けると2通りです。
① 体積を求める。 ②表面積を求める。 の2通りです。
今回は、みなさんにこの展開図で必要な事柄を振り返りも兼ねて
おはなししていこうと思います。
【面積の割合】
実はこの展開図の中央部分の面積をもとめることが必要な場合があります。
中央部分の面積は直接求めることができませんので、
正方形から3つの直角三角形の面積をひいて求めるのでしたね。
面積の割合はこんな感じです。
中央部分は全体の8分の3の大きさになります。
もう覚えてしまっている受験生も多いのではないでしょうか。
【展開図を組み立てる】
展開図を組み立てると右のような立体になります。
この立体の体積を求めるとき、底面は展開図の
どの部分にすればよいかわかりますね。
重要なのは、高さが展開図のどの部分なのかをすぐに
言えることなのです。高さは展開図上の正方形の1辺
の部分になります。(辺AB、辺CBが高さになります)
【この立体を4つ集めると……】
この立体を4つ集めると、こんな立体が出来上がります。
正四角すいになるのです。(底面は正方形になります)
【正四角すいの展開図】
そしてこの正四角すいを作るための展開図が次の展開図です。
出題としては、「正方形から青い部分を切り取り、組み立てたときに
できる立体の体積をもとめなさい。」といったものです。
正方形OABCは冒頭に出てきた展開図です。
これと同じ正方形の展開図を4つ集めたものになるので
組み立てると正四角すいなることがわかると思います。
もちろんこの正四角すいの高さは辺AB,辺CBの長さになります。
では、問題。次の問題を1分で解いてみてください。
【問題】
右の図は1辺が18㎝の正方形です。(AB = 18cm )
点E,点F,点G,点Hは正方形の各辺の真ん中の点です。
色のついた部分を切り取り、組み立てたときにできる立体の
体積を求めなさい。
【解答】
組み立てると正四角すいが出来上がることはもうおわかりですね。
底面は展開図の中央部分にある正方形になるので、底面積は
9×9×1/2=40.5㎠
高さは9㎝なので、40.5×9×1/3=121.5㎝3 なります。
どうでしたか。できたでしょうか。
今回は、冒頭に挙げた展開図「よく見かける展開図」についてお話をしましたが、
実はこの展開図は、立体の切断というテーマにも登場してくる展開図なのです。
次回は、この展開図が立体の切断にどんな形で登場してくるのかをお話しようと
思います。
では、みなさん、またお会いしましょう。