みなさん。こんにちは。
受験ドクターの坂井 智則です。
入試直前にもう1度消費税について触れていきます。
消費税に関する論点を一緒に確認していきましょう。
1.消費税は1円未満切り捨て
消費税は1円未満切り捨てになります。
例えば453円の商品の消費税は、
8%の場合
453×0.08=36.24円 ⇒ 36円
10%の場合
453×0.1=45.3円 ⇒ 45円 になります。
ここで問題です。間違えやすいので確認しておきましょう。
(1)消費税8%のとき、支払った金額が430円なら、商品の値段はいくらですか。
(2)消費税10%のとき、支払った金額が1250円なら、商品の値段はいくらですか。
(1)430÷1.08=398.148・・・商品の値段
430-398.148・・・=31.851・・・消費税
ここで注意しなければいけないのが、消費税は1円未満切り捨てだということです。
したがって消費税は31円ということになります。
ですから商品の値段は430-31=399円となります。
今回のように端数がでる場合は430÷1.08を計算し、商品の値段を切り上げればよいのです。
(答)399円
(2)1250÷1.1=1136.3636・・・商品の値段
(1)と同様に商品の値段を切り上げます。
(答)1137円
2.支払うことができない金額
消費税8%、10%のいずれにおいても支払う金額でつくることができない金額が
存在します。規則性の要素と絡めて出題させる可能性もあるので要注意です。
下の表を作る練習をしておくと良いでしょう。
表を作るのに必要な計算は、8%と10%について1円から6円までの消費税に対する商品の価格を計算します。(上の12個の計算)
8%の場合を例にとると商品金額が12.5円のとき、やっと消費税1円が発生します。つまり、商品金額12円までは消費税は0円で商品金額13円から24円までは消費税は1円ということになります。(商品金額25円になると消費税は2円になってしまいます。)このように順次表に値を入れていくと税込金額で存在することができない金額が発生していることがわかります。
ここで問題です。
(1)消費税8%のとき、支払うことができない金額で100番目の金額はいくらですか。
(2)消費税10%のとき、支払うことができない金額で100番目の金額はいくらですか。
(1)前述の表で支払うことができない金額を見ると、
赤い数字と青い数字でそれぞれ規則性があります。
支払うことができない金額の100番目は、
27で割ると、26あまる等差数列の50番目にな
ります。
26 + 27×(50-1) = 1349
(答)1349円
(2)前述の表で支払うことができない金額を見ると、
というように
11で割ると10あまる数の数列になっていることがわかります
10+11×(100-1)=1099
(答)1099円
3.消費税8%でも10%でも,支払う金額が同じであるときの商品金額
こちらも前述の表が決め手になる内容です。例えば商品金額25円のとき、
消費税8%、10%のいずれのときも消費税は2円です。したがってどちらの消費税率においても支払い金額は 27円で等しい金額です。(25 + 2= 27)
このように支払い金額が等しくなるような商品金額を探していくと最も高い金額は39円であることがわかります。このときの支払う金額は42円です。(39+3=42円)
ここで問題です。
消費税8%でも10%でも、支払う金額の差が200円のとき、商品の値段のうち一番高い金額はいくらですか。
まず、支払う金額に200円の差が生じる商品の値段で最も小さい金額は
200÷(0.1-0.08)=10000円です。
さらに支払う金額が等しい商品の金額は、前述の表を見てみると
1円から9円、13円から19円、25円から29円、38円から39円です。
よって10039円が1番高い金額になります。
(答)10039円
消費税に関する確認はこれでおしまいです。
受験生にみなさんが本番で実力を出し切れることを
心より願っております。
さあ、もうひと踏ん張り!応援してます!!
それではまた。