みなさん、こんにちは。
受験ドクターの坂井です。
今回はご石の問題について考えてみます。
ご石が正方形にぎっしり並べられていて、その1周外側にご石を並べるためにはいくつのご石が必要になるか考えてみましょう。
まず正方形から考えてみましょう。
正方形にご石がぎっしり並べてあります。そこからさらに外側に3周ご石を並べたら240個のご石が必要でした。はじめに正方形に並べてあったご石は何個でしたか。
これはよく見る問題です。いくつか考え方はあると思いますが、多くの受験生は方陣算の中空方陣の考え方を利用して解いているのではないでしょうか。
上の図のように外側に置いた3周のご石を4つの長方形に分けて考えると長方形の短い方の個数が3個だから長い方の個数も20個となり、はじめの正方形の1辺の個数は17個になります。(20-3=17)
したがって初めに正方形にぎっしり並べてあったご石の数は17×17=289個 とわかります。
では、別の考え方で考えてみましょう。
実はこれが今回のお話の最も重要、「ちょっと得する?」の部分です。
受験生の皆さんには、ぜひ知識としても知っておいてほしいです。
難しくないので気楽に考えてみましょう。
考えていくのは、ご石を1周外側にご石を置くためには何個増えるかという点です。
正方形にぎっしり並べてあるご石の最も外側にある1周の数と、さらにその1周外側に置くために必要なご石の数の差はいくつだと思いますか。
4個と答えたくなるのですが、実はその差は8個になります。8個増えるんです!!
これをきいて驚く受験生もいるかもしれません。
上の図のように内側のご石と外側のご石の数に差が出るのは、4つの角の部分です。
1つの角の部分で、外側が内側より2個多くなります。
したがって1周外側に置くためにはご石の数がさらに8個増えることがわかると思います。
あまりにも当たり前のことなのですが、知らない受験生が多いのも事実。
声を大にして言いたい!
8個増えるんです!!
では、先ほどの問題を この8個増えるんです!!を利用して考えてみましょう。
正方形にご石がぎっしり並べてあります。そこからさらに外側に3周ご石を並べたら240個のご石が必要でした。はじめに正方形に並べてあったご石は何個でしたか。
はじめに正方形にぎっしり並べてあったご石の最も外側にある1周の個数を➀個とすると、
さらに1周外側の個数は➀+8(個),そのさらに1周外側の個数は➀+16(個),またさらに1周外側の個数は➀+24(個) になります。
したがって、はじめの正方形より外側に3周増やしておいたご石の数は、
(➀+8)+(➀+16)+(➀+24)=③+48(個)になります。
これが240個ということになるので、③=192(個) ➀=64(個)
つまり初めの正方形の最も外側にある1周のご石の数は64個ということになります。
そして、はじめの正方形の1辺の個数は17個であることがわかります。(64÷4+1=17個)
ですからはじめにぎっしり並べたご石の数は 17×17=289個 となります。
今回のお話はここまで。
それでは、またお会いしましょう。