みなさん、こんにちは。
受験ドクターの坂井です。
9月以降、多くの受験生が過去問を解き始めていると思いますが、忘れたころに出題されている問題の1つにN進法があげられます。どうやって解くんだっけ?という受験生、多いんじゃないでしょうか。
次の問題を使ってN進法を確認していきましょう。
(1)と(2)は確実におさえておかないといけない問題です。(3)は少し面倒くさいですが、3の倍数の性質の確認、集計の練習になるので頑張ってみてください。
では問題。
3つの数字0,1,2を用いて数字を作り次のように小さい順に並べます。
1,2,10,11,12,20,21,22,100,・・・・
このとき、次の問いに答えなさい。
(1) 3けたの数字はいくつありますか。
(2) 100番目の数字を求めなさい。
(3) 100番目までの数字に3の倍数はいくつありますか。
(1) これらは3進法で表された数字です。
3けたの数字で最大の数字は222です。
「9の位」に2,「3の位」に2,「1の位」に2
という数字ですので、
9×2+3×2+1×2=26 となり、
1から数えて26番目の数になります。
1けたと2けたの数字は8個あるので、 26-8=18個 18個
別解
3けたの数字では、「9の位」は1か2の2通り,「3の位」は0か1か2の3通り,
「1の位」は0か1か2の3通りであるので、 2×3×3=18(個)と求めることもできます。
(2) 3進法で表す数の100番目の数です。
下の計算より、 10201
(3) これは少し面倒な作業が必要になりますが、差がつく問題です。
入試本番に向けて練習を積んでぜひ慣れてほしい問題です。
3の倍数は、各位の数の和が3の倍数であることを利用して考えていきましょう。
【1けた】 1けたの3の倍数はありません。
【2けた】 12,21の2個です。
【3けた】 3けたの数では3つ数が
(0,1,2) (1,1,1) (2,2,2)の3種類になります。
(0,1,2)⇒ 「9の位」は1か2のどちらか。2×2×1=4通り
(1,1,1)⇒ 1通り
(2,2,2)⇒ 1通り
よって 4+1+1=6個
【4けた】 4けたの数での4つの数の組み合わせは、
(0,0,1,2) (0,1,1,1) (0,2,2,2) (1,1,2,2)の4種類になります。それぞれについて調べていきます。
(0,0,1,2)⇒ 「27の位」は1か2。
1の場合、1002,1020,1200
2の場合、2001,2010,2100
よって 3×2=6通り。
(0,1,1,1)⇒ 「27の位」は1だけ。0が「9の位」「3の位」「1の位」のどこにくるかを考えると
1110,1101,1011の3通り。
(0,2,2,2)⇒ (0,1,1,1)のときと同様に3通り。
(1,1,2,2)⇒ 1の場所を4か所から2か所選ぶ方法は
4×3÷(2×1)=6通り。
よって6+3+3+6=18個
【5けた】 100番目の数,10201までの5けたの数を並べてみると,
10000,10001,10002,10010,10011,10012,10020,10021,10022
10100,10101,10102,10110,10111,10112,10120,10121,10122
10200,10201
青字の7つの数字が3の倍数になります。 7個
以上より、 2+6+18+7=33個 33個
どうでしたか?
(3)は、調べて集計していかなくてはならないので大変だったと思います。
その中でも5けたの3の倍数は、3の倍数の性質を利用して、各位の数の和が3の場合と、6の場合に着目して見つけていく方法もありますが、全部書いても20個くらいなので、このくらいの量だった書いて調べていってもよいかなと思います。
今回のお話はここまで。
それではみなさん、またお会いしましょう。