みなさん、こんにちは。
受験ドクターの坂井です。
みなさん、こんな場面に出くわしたことはありませんか?
算数の問題で、やっとこさ答えまでたどり着いたものの、
へんな分数が計算結果で出てきて う~ん? これ以上約分できるのかな??
なんて悩む場面です。
そこでけっこう時間を費やしたりしたこと、ありませんか?
今回は、テスト中でもそんなことに悩まず、どんな数で約分できるのか
または、もうこれ以上約分することができないのかを瞬時に判定する方法のお話です。
115
161 が約分できるなら、約分しなさい。約分できないなら「約分できない」
と書きなさい。
じつは、この分数は約分できます。
どんな数で約分したらいいかわからないときは、とりあえず
7、11、13、17、19、23、29・・・・,で割ってみるという受験生もいるでしょう。
でも、この分数は、「23で約分できる」と簡単に見破ることができるのです。
その方法とは・・・。
分子と分母の「差の約数」を見る!! ことなのです。
分子と分母の差が、161-115=46
46の約数は、1,2,23,46 の4個です。
115
161 がまだ約分できるのであれば、この4個の約数のうち、1を除くいずれかの数で約分が
できるはずなんです。 2と46では約分できないことはすぐにわかるでしょう。
あとは分子と分母を23で割ってみて、これで約分できなければ、「もうこれ以上約分できない」と
いうことが決定します。 でも今回は23で約分できますので、約分すると
5
7 となります。
では、なぜ分子と分母の「差の約数」を見れば まだ約分できるのか、または
もうこれ以上約分することができないのかを判断することができるのか。
その理由をみていきましょう。
ここで、まだ約分できる分数を
Q
P(P>Q)とします。
分母Pも分子Qもある数Aで割ることができるとします。
すると、P=A×▢, Q=A×△ と書くことができます。
PとQの差は P-Q=A×▢-A×△
=A×(▢-△) と表すことができます。
つまり、分子と分母の差=A×(▢-△)となり、Aのかけ算になっているので
Aは分子と分母の「差の約数」になっていると言えます。
では、次の問題にチャレンジしてみましょう。
259
333
203
377
95
171
(1) 333-259=74
74の約数を見ていきます。
1,2,37,74の1以外の数のいずれかで割れるかどうかを見ます。
分子が奇数ですので、2、74では約分できないことがすぐわかります。
あとは37で割れなければもうこれ以上約分できません。でも37で割れます。
7
9
(2) 377-203=174
174の約数を見ていきます。
1,2,3,29,87,174の1以外の数のいずれかで割れるかどうかを見ます。
29で割れるので約分することができます。
7
13
(3) 171-95=76
76の約数を見ていきます。
1,2,4,19,38,76 の1以外の数のいずれかで割れるかどうかを見ます。
19で割れるので約分することができます。
5
9
どうでしたか。時間内にできましたか。
いまは、少し時間はかかるといった受験生も、約分する際は、いつも分子と分母の「差の約数」
を気にするようにしていきましょう。
それでは、みなさん。
また、お会いしましょう。