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投稿日:2023年03月16日

テーマ: 算数

書き出して調べてみよう!

みなさん、こんにちは。
受験Dr.の坂井です。

今回は書き出して調べてみる問題にチャレンジしてみましょう。
問題を解こうと思っていざ解き始めてみると、一見どこから手を付けて良いのかわからず困ってしまう人は多いのではないでしょうか。では、さっそく見てみましょう。

こんな問題。

 

 【問題】

たて、よこ、高さがそれぞれ 2cm,3cm、4cmのレンガが12個あります。

これらをすべて同じ向きに積み上げて大きな直方体を作ります。

このとき、作ることができる大きな直方体の種類は何種類ありますか。

 

ポイントはどのように場合分けしていくかを考えることです。
レンガが12個あるということは、たて、よこ、高さに並ぶレンガの個数の積が12になればよいわけです。

まず、レンガの積み方を考えてみましょう。

12 =1×1×12   ・・・・㋐
=1×2×6        ・・・・㋑
=1×3×4        ・・・・㋒
=2×2×3        ・・・・㋓

12を「たて×よこ×高さ」の形のかけ算で表すことができるのは
上の㋐~㋓の4種類です。それを図にしてみるの次のようになります。

スクリーンショット 2023-03-12 14.04.04

次に㋐~㋓のそれぞれについて、重ねるレンガの向きを考えていきましょう。

≪㋐について≫

並べる向きをかえてレンガをつなげると次のような3種類の大きな直方体ができます。

 

(ⅰ)

image5 (1)

2cm×3cmの長方形の面が手前にくるような向きでレンガを並べていくと

1辺が(2cm,3cm,48cm)という大きな直方体になります。

(ⅱ)

image6 (1)

2cm×4cmの長方形の面が手前にくるような向きでレンガを並べていくと

1辺が(2cm,4cm,36cm)という大きな直方体になります。

(ⅲ)

image7 (1)

3cm×4cmの長方形の面が手前にくるような向きでレンガを並べていくと

1辺が(3cm,4cm,24cm)という大きな直方体になります。

3種類は次のようになります。

 

1個   1個  12個         大きい直方体

2cm   3cm  4cm   ⇨  (2cm,3㎝,48cm)

2cm   4cm  3cm   ⇨     (2cm,4㎝,36cm)

3cm   4cm  2cm   ⇨     (3cm,4㎝,24cm)

 

≪㋑について≫

並べる向きをかえてレンガをつなげると全部で6種類の大きな直方体ができます。

そのうち、1つの例を下図に示しました。

 

image8

 

6種類は次のようになります。

1個   2個  6個         大きい直方体

2cm   3cm  4cm   ⇨  (2cm,6㎝,24cm)

2cm   4cm  3cm   ⇨     (2cm,8㎝,18cm)

3cm   2cm  4cm   ⇨     (3cm,4㎝,24cm)

3cm   4cm  2cm   ⇨     (3cm,8㎝,12cm)

4cm   2cm  3cm   ⇨     (4cm,4㎝,18cm)

4cm   3cm  2cm   ⇨     (4cm,6㎝,12cm)

 

≪㋒について≫

並べる向きをかえてレンガをつなげると全部で6種類の大きな直方体ができます。

そのうち、1つの例を下図に示しました。

 

image9

 

6種類は次のようになります。

1個   3個  4個         大きい直方体

2cm   3cm  4cm   ⇨  (2cm, 9㎝,16cm)

2cm   4cm  3cm   ⇨     (2cm,12㎝,12cm)

3cm   2cm  4cm   ⇨     (3cm, 6㎝,16cm)

3cm   4cm  2cm   ⇨     (3cm,12㎝, 8cm)

4cm   2cm  3cm   ⇨     (4cm, 6㎝,12cm)

4cm   3cm  2cm   ⇨     (4cm, 9㎝, 8cm)

 

≪㋓について≫

並べる向きをかえてレンガをつなげると全部で3種類の大きな直方体ができます。

そのうち、1つの例を下図に示しました。

 

image10

 

3種類は次のようになります。

2個   2個  3個         大きい直方体

2cm   3cm  4cm   ⇨   (4cm,6㎝,12cm)

2cm   4cm  3cm   ⇨     (4cm,8㎝, 9cm)

3cm   4cm  2cm   ⇨     (6cm,8㎝, 6cm)

 

以上より、3+6+6+3=18種類あることがわかりました。

ここで、最後に注意しなければならないことが、同じ種類の大きな直方体がないかをチェックすることです。
18種類の中でダブってカウントしていないかを調べてみると…。ありましたね。

あらかじめ色を付けておいたのは、同じ種類の大きな直方体です。

これら4種類のダブりを取り除くことを忘れないでください。

 

18-4=14種類

 
それでは、また。
お会いしましょう。

 

算数ドクター