みなさん、こんにちは。
受験Dr.の佐倉です。
今回は、解答を書くときのルールについてのお話です。
たとえば、
「気に入っていた店が閉まっており、落ち込んでいる。」という文章を解答欄に書いているとき、
以下のようになったら、読点はどこに書けば良いでしょうか。
1行目の最後のマスに、「り」と一緒に書く人がいるかもしれません。
しかし、それは原稿用紙に書くときのルールです。
試験の問題にはよく、「句読点等も一字と数える」と書かれていませんか。
中学受験に限らず、受験においてマス目は「字数を数えるため」のものです。
「、」も「。」も一字と数えるのであれば、他の字と同じマスに書くことはできません。
よって、次の行の1マス目に打つのが正解です。
これは読点だけではなく、かぎかっこも同様です。
行の最後のマスに初めのかっこ(「)が、最初のマスに終わりのかっこ(」)が来ても、そのままひとマス使って書きましょう。
また、字数制限から1字超えてしまったとき、「。」を書かなかったり欄外に書いたりする生徒がいます。
反対に、答案の文字数が足りないときには、「、」を増やして指定の字数まで埋めようとすることも。
もちろんこれはテストではなく、授業中のことです。
しかし、解答用紙を正しく使って指定字数に収まるように記述する練習は必要です。
たとえ面倒だとしても、解答を書き直すようにしましょう。
ところで、抜き出し問題で解答に句点(。)を含めるかどうか、悩んだことはありませんか。
悩んだら設問を見てください。
抜き出し問題は、「一文を書き抜きなさい」「部分を抜き出しなさい」「一文を探し、初めと終わりの5字を答えなさい」など複数の出題パターンがあります。
重要なのは、抜き出すのが「一文」か「部分」かです。
「一文」を抜き出して書けと言われたら、文字通り一文を書かなければなりません。
文の終わりを決めるのは句点です。
「。」まで含めて「一文」なので、「。」まで解答欄に入れます。
答えるのが初めと終わりの5字だとしたら、最後の1マスは「。」になります。
反対に、「部分」を抜き出せと言われたら、余計なところまで書いてはいけません。
たとえ一文の初めから終わりまで丸々解答したい場合でも、「。」は入れずに答えてください。
初めと終わりの5字を抜き出すときも、文末の「。」は書かずに答えましょう。
「部分」の示す範囲が、一文の中のある一か所ではなく、文章のうちの複数の文のまとまりだという場合もあります。
この場合でも、不要なところは解答に含めてはいけません。
また、抜き出し問題では、解答にあたる部分をそのまま書き写さなければなりません。
つまり、本文で漢字表記のものは解答用紙にも漢字で、ひらがなのものはひらがなで書かなければ不正解になってしまいます。
この「抜き出しなさい」の一言を見落としていて間違えた、失点してしまった、ということは非常に多いです。
これを些細なミスと侮ってはいけません。
問題の条件は、得点のための最低ラインでありヒントです。
答えを書く前には条件に印をつける、書いた後には条件を守れているか見直しをする。
この2点を徹底して、条件を確認する癖をつけていきましょう。
今回の内容は、そんなこと言われなくてもわかってるよ!という方が多いかもしれません。
とはいえ、解答の内容は正しいのに形式的なミスがあって減点されている、などということがあってはもったいないですから、今ここで改めて確認してしまいましょう。