春期講習が終わりましたね。
大手塾では春期の総まとめテストが行われております。担当の生徒も日能研で4日テストを受け、8日には公開模試を受けてきました。
やはりテストはその日のうちに見直すことが大切です。そして見直しをしただけではなく、間違えたところの同じ単元の基本をもう一度解き直すようにしましょう。一番よくないのが、わからなかったところを持ってきて解説を聞いてそれで満足してしまうことです。テストを受けてて一番大切なことは、次回同じような問題が出たときに同じミスを繰り返さないということです。
8日の日能研公開模試で出題された問題を例に出してみましょう。
問題
長方形ABCDと長方形EBFGの面積は等しく、EはAB上に、CはBF上にあります。また、HはBGとCDの交点です。かげをつけた三角形DBHの面積が453.75㎠のとき、次の問いに答えなさい。
(1)HCの長さを求めなさい。
(2)△DBGの面積を求めなさい。
線分の長さ、面積を求めなさいという問題は、いつも授業で言っている(ノートにもしつこくまとめなさいと書いている)3つの手順で求めることができます。この3つを使うと必ず解けるのです!そういっていてもなかなか使ってくれない、使うことに気付いてくれないということが多々あります。悲しいというのが本音。(笑)
まず、(1)はHCなので、HCを使っている三角形に目がいっているでしょうか。
そして、あと、わかっていることはなんですか?
ここが結構ポイントです!みなの解き方を見ると、なぜかちゃんと書いてあることを全く無視して、ミラクルなことを使おうと躍起になっているのです。そんなミラクルなことは天から降ってくるものではありません。ちゃんと書いてあることを使って解くという当たり前のことを考えて、解くようにしましょう。
戻りますが、わかっているということは
①長方形ABCDと長方形EBFGが等しいということ
②△DBH=453.75㎠ということ
この2点ですね。
まず①を使うと何がわかるのか⇒△DBC=△GBFです。これに気付いたでしょうか。
このことと②を使うと⇒△DBH=台形HCFGが出てくるのです!!ということは、台形HCFGの面積を求める式を書くと、
(HC+22)×33÷2=453.75 ということで、逆算します。HC=453.75×2÷33-22=5.5となります。
使っている情報は、①、②だけですよね。この限られた情報でどう解くかということがポイントになります。
そして、(2)の問題は、(1)で解いたHC=5.5cmをせっかく出したのだから使いましょう!
みなさんは、△DBGの面積を求めなさいと言われ何を思い浮かべるでしょうか?ほとんどの生徒さんが陥ってしまうのは、三角形の面積だから、あの三角形を求める式を使うことを真っ先に考えてしまうようです。なので、私が見ている生徒さんも、聞いてみると、DBGの底辺と高さを求めようとしていました。しかしこの問題では、その具体的な長さは実は出てきません!そこでみな手が止まってしまっているのです。では、どう視点を変えたらよいでしょうか。
それは、(1)で出したHCの長さを使うということです。
HCを使っている三角形は△HCBですね。それとわかっている長さのGF=22cmに視点を動かしてみてください。どうですか?何か気付きませんか?
そうです、相似形があるではないですか?!相似形がわかったら相似比を書き込みましょう!
5.5:22=1:4です。ということは、BH:BGも1:4となります。
ということは、BH:HG=1:3となり、△DBH:△DHG=1:3となります。(高さの等しい三角形より)。よって、△DBGの面積は453.75×4=1815
答え.1815㎠
いかがでしょうか。そんなに難しい問題ではありません。しかし、視点の持って行き方が重要になる良問ですね。どこに注目してとけばよいのか、使える情報を巧みに使って、ただそれだけで解ける問題です。なにも突飛な考え方は使ってません。
常に、図形問題でも、書いてあることをきちんと頭に入れて(意識して)使うようにしていきましょう。
GWでは、特にこのようなよい問題を使いながら、さらなるブラッシュアップを図るための講座を用意しています。お問い合わせお待ちしております!