みなさん、こんにちは。受験ドクターの佐々木です。
夏休みは、弱点補強は順調に進んでいますか? 順調に進んでいるかどうかを計るには、夏前に受けたテストをもう一度解いてみる事です。
SAPIX⇒6月マンスリー、7月復習テスト、7月組分けテスト 四谷・早稲アカ⇒組分け、合不合 日能研⇒カリテ、公開模試
など、いずれのテストを1つでもいいので引っ張り出して解いてみて下さい。
そうすると、以前できていなかったものが「できた!」となっているはずです!! そうなっていることを願います。
本日は、苦手な受験生も少なくない、「場合の数」について取り上げたいと思います。いや、得意です!と言う生徒さんもいらっしゃると思いますが、 解き方をいろいろと示してみたいと思いますので、あーだ、こーだ考えて頂ければ幸いです。
問題:1,2,3のいずれかの数字が1つだけ書かれたカードがそれぞれたくさんあります。 いま、これらのカードのうち何枚かを並べて何けたかの整数を作ります。 このとき、各位の数字の和が5になる整数は全部でいくつあるでしょうか?
まず、こういう問題がでると、ひたすら書き出して、書いたものを数えて 答えにするという生徒さんがいます。 もちろん、「まずは書いてみる」というプロセスは大切です。 ただ、そこから、そのまま書く事をひたすらつづけるのではなく、 ここで、「あれ?何か規則性はないかな」とか「うまい整理の仕方はないかな」 と考えて欲しいのです。
例えば、 ①何枚選ぶのか? ②どの組合せになるのか? ③並べ替えると?
こういう疑問が浮かぶのではないでしょうか。
それでは、この3つの思考プロセスで、問題を整理してみます。
① ⇒ ② ⇒ ③ 2枚選ぶと⇒(2、3) ⇒並べ替えると2通り 3枚選ぶと⇒(1、1、3) ⇒並べ替えると3通り ⇒(1、2、2) ⇒並べ替えると3通り 4枚選ぶと⇒(1、1、1、2) ⇒並べ替えると4通り 5枚選ぶと⇒(1、1、1、1、1)⇒並べ替えると1通り
ということから、2+3+3+4+1=13通り
どうでしょうか? こうすると、答えにたどりつく順番が見えてきます。 「とにかく書き出していく」という解き方では、どこか見落としてしまったり、 だぶって数えてしまったりと正答に辿り着かないことが多いのではないでしょうか。
場合の数というのは、組合せと並べ替えのこの2つを使って解いていくと 整理しやすくなるということを覚えておくといいでしょう。
もう1問、 下の図のように、長方形を4カ所に分けます。 青、黄、赤の3色すべての絵の具を使って4カ所すべてに色をぬり、 この図形をぬり分けるとすると、ぬり方は全部何通りでしょうか。
まず、下の図のように、各場所にア、イ、ウ、エというように名前をつけます。
4カ所を3色青、黄、赤でぬり分けるということは、2カ所同じ色になりますね。 その同じ色になる場所で場合分けをしてみましょう。
①場所を分ける ②同じ色になるところで場合分けをする ③色の並べ替えをする
この3つの思考のプロセスを踏んで解いてみましょう。
同じ色になるところで場合分けをしていきます。 アとウが同じ色(アウ、イ、エ)⇒色のぬり分け方は3×2×1=6通り アとエが同じ色(アエ、イ、ウ)⇒色のぬり分け方はやはり3×2×1=6通り イとエが同じ色(イエ、ア、ウ)⇒色のぬり分け方はやはり3×2×1=6通り
となり、全部で6×3=18通り
3×2×1×2=12通りという式での解き方をして 正答にたどり着けなかった人もいたのではないでしょうか。 もったいないです。
解くスピードも大事ですが、 解いた答えが正解になる事の方がもっと大切ですよね。
正解にたどり着く思考のプロセスを頭に入れるようにしていきましょう! その部分をお手伝いしていきますので、 どんどん疑問、分からない問題は持ってきて下さいね! これから、6年生は過去問を解いていく時期に入ります。 5年生も「比」で解く方法を身につける時期になってきました。 それぞれの問題の思考プロセスをこちらでお見せしていきますので、 正解になる解き方を身につけていきましょう。
それでは、本日はここまでにしておきます。 ありがとうございました。
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投稿日:2016年08月14日
テーマ: 算数