みなさん、こんにちは。受験ドクターの佐々木です。
ようやく台風の季節も過ぎ去り、じめじめ空気から涼しい空気に変わり始めましたね。
秋が近づいてきました。
そんな中、夏の集大成となるテストも各塾で行なわれ、
一喜一憂している頃ではないでしょうか。
本日は、速さと比についてお話ししたいと思います。
速さは、5年生の前期にまず速さの三公式を習います。
速さ=距離÷時間
ですね。
秒速は、1秒間に進む距離のこと
分速は、1分間に進む距離のこと
時速は、1時間に進む距離のこと
というように、単位時間あたりに進む距離のことです。
なので、距離と時間がわかれば速さは求めることができます。
そこをおさえつつ、
比を利用して解く速さの問題は、
速さに必要な、速さの比、時間の比、距離の比の3つ中、1つわからないものがあったら
比を使って解いていきましょう。
ただ、だからと言ってむやみやたらに比を使うのではないのです。
比を使う場所、つまりどこに注目して比を利用するのか
これが大事です。
比というのは、訓読みは「比べる」です。
比べるということは、等しい部分や、共通している所がないと比べる事はできないのです。
どういうことかと言いますと、
例えば、小学5年生の女子の身長と、80歳のおじいちゃんの体重を比べる事ってあるでしょうか。
まず、比べるものが違いますよね。
身長と体重をくらべることは普通はしません。
また、カテゴリーが違うものを比べても、得たいものは得られません。
小学5年生の女子であれば、小学校が同じであったり、クラスが同じであれば、身長が低いとか高いなど比べることができます。もう少し視点を広くすると、日本人の小学5年生の身長ということでもグループが同じなのでくらべることができます。
同じグループで括れるものは比べる事ができるのではないでしょうか。
速さと比でも同じです。
共通している所、同じところを見つけて比べるのです。
①距離が等しい
②時間が等しい
③速さが等しい
この3つを探して下さい。
まず①は、速さと時間の比が逆比になります。
②は、距離と速さが比例
③は、速さが等しいという事は、あまり問題としても面白くないのですが、
同じ人が距離が長くなればなるほど時間もかかるので、やはり距離と時間が比例します。
それでは、具体的に問題を見ながら、解いてみましょう。
問題:南君と北さんが学校を出発して公園まで行きます。15:00に南君が出発して、
15:15分に北さんが出発したところ、15:40に北さんは南君に追いつきました。
南君と北さんの速さの比を求めなさい。
進行図に表すと、上記のようになります。
この進行図を書けるように5年生は今から練習をしておいて下さい。
で、注目する所はどこかと言いますと、
出発した地点から、追いついた地点までの距離は南君も北さんも同じです。
この赤で書かれた部分に注目することが大事です。
学校から公園まで、南君は15+25=40分かかっています。
北さんは25分で同じきょりを進んでいます。
ということは、かかる時間の比は、南:北=40:25=8:5となります。
そうすると、距離が等しいので、速さの比は逆比となり、南:北=5:8です。
先週行なわれました、サピックス6年生の8月実力マンスリーの4
にも同じような問題が出ておりました。ぜひもう一度、進行図を書いて解いてみて下さい。
進行図のヒントを載せておきます。
この、緑で表した、AB間に注目して時間の比から速さの比を求めて下さい。
まとめると、
速さの問題
↓
条件が少ない!(速さ、時間、距離のうち2つわからない)
↓
等しい部分に注目する
①距離が等しい
②時間が等しい
③速さが等しい
↓
比が利用できる
ということになります。
5年生も比を勉強したところですね。
ぜひ上記の問題にチャレンジしてみてください。