こんにちは、算数を担当しております、佐々木です。
本日は、過不足算についてお話ししたいと思います。
「長いす」の問題や、
「折り紙を配っていく」問題は、
算数を勉強されている方は、どこかで聞いたことはありますよね。
例えば、
「あるクラスの生徒が、長いすに5人ずつ座っていくと、4人座れなくなり、7人ずつ座ると、1脚余り、最後の長いすには、4人が座っています。このクラスの人数と長いすの数を求めなさい」
という問題。
この問題の根本原理は、
『イメージde暗記ポイント009』にもあるように
一人(一つ)当たりの差が同じ人数(個数)分集まって「全体の差」ができるということです。
この問題を、イメージ図に表すと、
4人余りと10人不足が差の集まりになるので、
4+10=14人分は、
1脚に座らせる人数の差=7-5=2人の集まりとなります。
14÷2=7脚
クラスの数は、7×5+4=39人
となります。
これが過不足の根本的な考え方を使っている問題です。
「同じ人数(長いすの数)」で比べると、どこに差が集まってくるのかということをイメージ図で表しています。
この図を生徒さん一人一人が書けるようにしていくといいでしょう。
「どこに差が集まるか」は、「同じ人数(長いすの数)」で比べないと意味がありません。
この図でいうと、赤線が「同じいすの数」の区切りになります。
その差に、1脚に座る人数の差、7-5=2が集まってくるのです。
なので、過不足算も差集め算も同じ原理なんです。
差が集まって14になったと考えると、じゃ、その集まりは何個分?
つまり、長いすは何脚?になるのです。
次に、途中で人数が変わってしまう問題も挑戦してみましょう。
「みかん何個かを一人に4個ずつ配ると10個余り、この人数の3倍より4人少ない人数に、一人に2個ずつ配ると4個不足します。何人に配ったでしょうか」
「3倍の人数より4人少ない」というところを、
青の点線の下に表しています。
過不足算の根本原理は「同じ人数」で比べることです。
赤い線で表している部分が「同じ人数」なので、青点線の下は、同じ人数を3個分表しています。
同じ人数=□人に、
3×2=6個ずつ配ったことと同じになります。
10余り、12個不足するので、
10+12=22個差が集まる
一人に4個ずつ配ったのと、6個ずつ配ったのの、差が集まって22個になるので、
22÷(6-4)=11人
となります。
これは、過不足算の根本原理
一人(一つ)当たりの差が同じ人数(個数)分集まって「全体の差」ができる
を利用した応用問題です。
途中で人数が変わってしまうので、
そこをどうやって処理するかということが一つ上のレベルになるのです。
ただ、「同じ人数」で比べるということは、変わらないですよね。
やはり応用問題でも根本原理は変わらないのです。
いわゆる応用問題とされる問題の特徴としては、
① 文章が長くて問題の意味がわからない
② 何を使うのかがわからない
③ どれくらい時間をかけていいかわからない
があげられるかもしれません。
確かに、そうですね。
学校によっては、入試問題の初めの方に難問がでてきたりするので、
そこで時間をかけ過ぎてしまって後ろの問題ができなかったなどありがちです。
それは、学校対策の話にもなってきてしまうので、別の機会としまして、
本日は、その難問をどう解くか、どうやって紐解いていくのかということを
お見せしたつもりです。
ちょっと応用でも、使っているのは根本原理
これを合言葉に、どうやって根本原理
つまり、5年生までにやってきたことをどう見つけるか
という視点で問題を解いていきましょう!
そうすれば、応用問題も簡単に見えてくるかも?!
一緒に頑張りましょう!