2017年度入試を見ながらお話ししたいと思います。
本日は「数」について。
毎年よくあるのが、計算問題の中に答えが
その年度の数になるというものです。
今年度は、「2017」です。
普連土学園中第2回入試では、
【Ⅱ】1+2×3-4×5-6×7×8×9=2017
上の式が成り立つように、例にならってかっこを入れなさい。
(例)3+3×3-3÷3=5 →{(3+3)×3-3}÷3=5
という問題が出題されました。
1から9までの整数を使って2017になるにはどうしたらいいでしょうか。
まず、
2017は、皆さんもご存知の通り、「素数」
つまり、1と2017でしか割れない整数ですね。
それをかけ算に直すということはできません。
では、なぜ6×7×8×9という式が出ているのかということに注目してみましょう。
初めの「1+〜」という
1+2×3-4×5-6×7×8×9=2017
この、1がポイントになります。
1+2016=2017
2016は、2016=2×2×2×2×2×7×9に分解できます。
7と9が現れましたね。
8=2×2×2
なので、この2016の素因数分解された式をもう一度書き直してみると、
2016=2×2×7×8×9
=4×7×8×9
となり、問題の数字に近づいてきました。
今度は、この4×7×8×9
「4」をどうやって作ったかと考えればいいのです。
この□の部分を4にすればいいのです。
4={(2×3-4)×5-6}という形にできます。
まとめると、
1+{(2×3-4)×5-6}×7×8×9=2017
です。
なかなか、テストの限られた時間の中でこれを瞬時にわかるというのは、
数字によっぽど慣れているか、数字のセンスがある生徒さんです。
数字のセンスを磨くには、日頃から数字を見たときに、
足して10になるのは、とか、
足したり、かけたり、割ったり、引いたりして100になる遊びを
しているかということかなと思います。
受け持っていた生徒さんで感心したのは、
「必ず4ではどの数字も割れる」
ということをある時突然私に報告してきた生徒さんがいました。
その生徒さんが4年生の時です。
日頃から、自分でいろんな数字を試して4であれば、整数の答えでなくても、
最後は割り切れるということを見つけていました。小数を勉強した頃だったと思います。
もちろん、当たり前のことなのですが、自分でそういう数字を見つけたりする
というのは、日頃の算数のアプローチの仕方としては良いのではないかと思います。
4年生やまだ低学年の生徒さんたちは特に、そういった作業を親御様と
一緒にやっていかれるといいと思います。
新学期は、健康診断や、〇〇集会など
並んで待たされている時間が多いのではないでしょうか。
自分の小学生時代をちょっと思い出してみると、
そういう記憶があります。
その待っている間に友達同士で
1から10を使って100になる計算式を作る問題(いわゆる小町算)とか
1から9を使って10になる計算を作るとか、
遊びながら勉強してみるのもいいのでは?
例えば、
「1 1 9 9=10」
これを成り立たせるように数字と数字の間に+、-、×、÷、また( )かっこを使っていいので10を作りなさいという問題が出たことがあります。
少し考えてみてください。
答えは、
(1+1÷9)×9=10です。
いかがでしょうか。
意外と難しい問題ではないでしょうか。途中で分数になるという発想です。
となります。
小町算は頭の体操としてもいいかもしれません。
老化現象が現れてきた今日この頃。まずは自分がトライしてみます。