こんにちは、算数を担当しております佐々木です。
11月も中旬になり寒い日が続きますね。
さて本日は、テスト、テストと
テストの日々が続いている受験生の脳について考えたいと思います。
と言っても、私は脳科学者でもないですし(笑)
受験生のデータをすべて分析できるほどの研究者でもないので
あくまでも経験値からのお話ですが。
勉強しているとき、テストを受けているとき、
算数の問題を解いているとき、
どういったことを子どもたちは頭に思い浮かべているのか。
また、教えている方としては、
テストの時に何を思い出して欲しいか。
問題を読んだ時に何を思い浮かべて欲しいか。
結論から申しますと、
算数の問題を読んだとき、
イメージ=解けるイメージ=解くための図式=解くポイント
これを浮かべて欲しいのです。
「言われた通りにイメージ図を描く」
ときには、図ではない時もあります。その時は、
「言われた通り式にする」
これが大事です。
勝手な想像で、思い込みで解かない
この時期の6年生だと、いろいろな問題に当たっていて
余計に考え過ぎてしまうということが起こります。
むしろ習いたての5年生の方ができてしまうということも
そのままシンプルに考える
ということができなくなってしまっているのです。
例えば、
「写真の現像を頼むとき、50枚までは1枚ア円に手数料100円がかかります。
51枚以上では、1枚イ円で現像できます。
34枚現像するのと55枚では料金が一緒で、また、50枚と75枚でも料金が一緒になります。
アとイに当てはまる数値を入れなさい」
という問題があったとします。
とにかく、言われた通りに式にするしか手立ては無さそうです。
強いて言うなら、
やはり○○が一緒という言葉から、比が連想できればなおいいのですが。
皆さんはどうでしたか。
では式にしてみます。
50枚までは手数料が100円かかるので、
34×ア+100円
また、55枚だと51枚以上になっているので、
55×イ
ということより、この2つが等しいので
34×ア+100円=55×イ・・・・①
もう一つの文章から、
50×ア+100円=75×イ・・・・②
① ②の式より、
100円が消去できるので、
② -①
16×ア=20×イ
この式は!!
比の利用ができますね。
この部分で、式は作ったはいいけど、その先が。。。という生徒さんも
無きにしも非ず。
等しいときたら比から逆比の利用ができる
ということも頭に入れておいてほしいポイントです。
ア:イ=⑤:④
ということより、
⑤×34+100=④×55
[170]+100円=[220]
[50]=100円
① =2円
となり、ア=⑤=10円、イ=④=8円
となります。
いわゆる上位校となると、
一旦式に表して比の①を求めるという問題が出題されます。
文章で言われていることを式にするというのは、中学で学ぶ方程式に通じるものだからでしょう。
言われた通り、とにかく、式にしてみるというのもとても大事です。
ただ、問題をじーっと見ていても解けません。
よく、
「手を動かす!」
と先生から言われることがあると思いますが、
なんでもいいからとにかく書いてみるということです。
思い込みや、習った式に当てはめようとするのではなく、
書いてみてから考えるということも大事です。
いろいろと想像力を膨らますことも大事だと思います。
「なんと(710)きれいな平城京」
という語呂合わせがありますが、それを聞いて、
ぱーっと目の前に、平城京の様子を頭に浮かべるとか、
「1192(いいくに)作ろう鎌倉幕府」と聞いて
武士がうぉーっと刀を上げているシーンとか
それぞれ、言葉をきいて想像を膨らまして
そのイメージを頭に入れるというのはとても楽しいことでもありますよね。
算数も、イメージ図やイメージの式をパッと浮かぶようにできたらいいなと
思っています。