こんにちは、算数を担当しています佐々木です。
本日は、図の描き方についてお話しいたします。
まず、ある生徒さんの描いた図をいくつか挙げてみます。
【例1】
【例2】
これは、母線6㎝、底面の半径0.5㎝である円すいの側面積を問う問題
に対して、それぞれの生徒さんが描いた図です。
ということで、側面の展開図を描いてますね。
うん、うん、できているよ。
そう、扇形の中心角は、より360÷12=30°
ちゃんと、図にも30°を描きいれてますね。
6×6×3.14×=9.42㎠
正解。
側面の面積を求めることはちゃんとできています。
が、しかし!!
次に「ひもと底面の円周との間にある、側面の斜線部分の面積を求めなさい」
という問題。さぁ、どうしましょう。
「30°ときたら?」⇒「三角定規の2辺比 1:2」だよねという
問答をいつも授業でやっているので、気付けていることを願う。
30°も描けているし・・・??
しかしながら、
「30°」はかけていたのですが、30°っぽくないので、
30°60°90°の三角定規を見つけることができませんでした。
この青い線が引けたかどうかが、この問題を解けたかどうかの分かれ道です。
始めに載せた【例1】の図では、底辺と高さの直角の線を
描きいれていますが、やはり30°が60°っぽくなってしまっているので、
高さが何㎝なのかを見つけることができませんでした。
なんとなく、30°60°90°を見つけるんだろうなぁ、というところまでは行っているのに、
図が正確でないので、解き切れていないのです。もったいないです。
また、【例2】の図も、30°が120°くらいに開いてしまっていて、
この後の手だてが見つからずに終わっています。
「いいところまで行っているのに、もったいない」
何度言われていることか。本当につらいところだと思います。
これを、
「ちゃんと気付けたね!」
で終わらせるためにも、
図はなるべく正確に描けるようにしておきましょう。
この問題の正解は、
扇形から三角形を引いた面積となります。
三角形の面積は、底辺が6㎝、高さが1:2の関係より、1:2=□:6㎝
□=3㎝より、
6×3÷2=9㎠
先程求めた扇形の面積、9.42㎠から、三角形の面積9㎠を引いて、
9.42-9=0.42㎠
です。
今日お伝えしたいのは、
図を正確に描けるようにしておくことがいかに大事かということです。
例えば、基本図形の「正三角形」「正方形」「長方形」
また、「正六角形」「正五角形」くらいまで、なるべくきれいに描けるようにしておきましょう。
図が描ける生徒さんは、やはり図形問題が得意です。
図形の単元を勉強しているときは、問題を必ずノートに写して
解いてみましょう。
簡単な図形問題から「描ける」ようにしておくことが、図形問題の攻略に繋がります。
なぜなら、「描く」ときに、どうやって描こうかなと考えるからです。
そうすると、「あ、こことここの長さが等しいんだ」とか、
「角度が同じなんだ」ということが、見えてくるのです。
図形だけ与えられて、じーっと見ていても、意外とみているようで見ていない。
つまり、気付くべきところに気付けていないということがおこります。
まずは手始めに、
今日お子様が学校から帰ってきたら、
「正三角形って描ける?」「正方形ってどうなっているのかな」
と、描けるかどうか確認しながら、図形の特徴を言わせてみください。
「正三角形」であれば、角度がすべて60°で、辺の長さが全部同じ。など、
そういった答えが出れば○です。
また、
「30°ってどれくらい?」
などなど。
一緒にお絵かきしながら、図形の特徴をつかむ一言を添えてあげると
いいと思います。
ぜひやってみてください!